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アルフォンス・ミュシャ展 -アール・ヌーヴォーの華- | 作品紹介

日時2025年4月12日(土)~6月22日(日)
場所愛媛県美術館 本館1階[企画展示室1・2]

作品紹介

  • 《黄道十二宮 ラ・プリュム誌のカレンダー》1896年 OGATAコレクション

    ミュシャのデザインの中でも最も知られているこの作品には、二つのバージョンがあります。一つ目は当初、商業ポスターとして制作された『ラ・プリュム誌のカレンダー』と題するカレンダーで、シャンプノア社が得意先に配布するために制作されたものでした。二つ目は、商業ポスターの人気を受けて、『LA PLUME』の文字と『カレンダー』のデザインも取り、『黄道十二宮』と題した装飾パネルとして発売されました。

    シャンプノア社の思惑通り、装飾パネルはベストセラーとなり、6,000枚以上刷られたとのことです。デザインとしては、地上から見た太陽の通り道にある十二の星座を背景にある円の中に描き、その中心に華やかな髪飾りと耳飾りを身に着けた渦巻くような長い髪の女性が描かれています。左右上部には植物模様が施され、繊細な色彩で非常に完成度が高く、ミュシャの装飾パネルの傑作代表作品です。

  • 《ジスモンダ》 1895年 OGATAコレクション

    「ジスモンダ」は、ミュシャの演劇シリーズポスターの第1作目であり、彼の運命を左右した作品です。1894年12月26日、クリスマスの翌日、ミュシャはパリのレメルシェ印刷工場で印刷物の校正を行っていました。そこに、大舞台女優サラ・ベルナールから電話が入り、大好評の演劇「ジスモンダ」の年明け早々の追加公演の新しいポスターが必要だと言われました。しかし、主要なデザイナーたちはクリスマス休暇で誰もおらず、ミュシャがデザインするしかありませんでした。

    幸いにも、以前「ジスモンダ」の公演を見たことがあったミュシャは、ポスターのデザインは描いたことがなかったものの、ある程度の自信はありました。12月31日に仕上げたポスターをサラ・ベルナールに見せたところ、彼女は「なんて素晴らしいの!」と叫んだと言われています。

    新年になり、「ジスモンダ」の新しいポスターがパリの街中に貼り出されると、パリ中でセンセーションが巻き起こり、ミュシャは一夜にして時代の寵児となりました。サラ・ベルナールに気に入られたミュシャは、その後6年間にわたって多くのポスターの注文を受けるようになり、この「ジスモンダ」はミュシャの人生を大きく変える出世作となったのです。

  • 《四季シリーズ 春》1896年 OGATAコレクション
    《四季シリーズ 夏》1896年 OGATAコレクション
    《四季シリーズ 秋》1896年 OGATAコレクション
    《四季シリーズ 冬》1896年 OGATAコレクション
    ※左上から

    ミュシャが最初に手掛けた作品でミュシャスタイルが確立されたのが、この装飾パネルシリーズの『四季』です。 『春』『夏』『秋』『冬』の4枚から成り、様々な女性たちが変わりゆく四季の変化を表現しています。 それぞれの女性が髪に花飾りをつけ、薄いベールをまとい、様々なポーズや手の仕草で個性を表しています。 『春』は花が咲き乱れ、小鳥がさえずり、『夏』は暑くて気だるさを感じさせ、『秋』は実りの秋で食欲をそそり、 『冬』は寒くて手を合わせ頭巾をかぶり、小鳥も凍りつく表現をしています。 この『四季』が非常に好評だったため、ミュシャは以後三つの異なった『四季』のバージョンを制作しています。

  • 《星シリーズ 月》1902年OGATAコレクション
    《星シリーズ 宵の明星》1902年OGATAコレクション
    《星シリーズ 北極星》1902年OGATAコレクション
    《星シリーズ 明けの明星》1902年OGATAコレクション
    ※左上から

    ミュシャが描いた四連作装飾パネルの最後の作品です。 色調は暗く沈み、今までにない宗教哲学や神秘主義に傾いてきたミュシャの精神の変化が伺える作品です。暗い背景に女性を浮かび上がらせる幻想的な表現で、女性の肌も明暗がはっきり表現されています。 周囲に施された花のデザインは、『月』にはひなげし、『宵の明星』にはベルフラワー、『北極星』にはエーデルワイス、『明けの明星』には月桂樹で飾られています。数あるミュシャの連作装飾パネルの中でも幻想的で、明暗が強調され陰影を印象付ける作品です。

  • 《モナコ・モンテ・カルロ》1897年 OGATAコレクション

    「モナコ・モンテカルロ」はミュシャの商業ポスターの中でも、特にコレクター用に制作されたものです。当初はパリの人々が好んで休暇に出かける地中海を題材にしたものでしたが、パリからリヨンを通り、マルセイユを結ぶ高速鉄道が開通し、その鉄道会社P.L.M.を宣伝するための商業ポスターとなりました。「豪華列車でパリとモンテカルロを16時間で結びます」「往復割引切符も家族割引切符もあります」という文字説明も入っています。

    印象的なデザインは、女性を取り巻く花輪が鉄道の車輪を表し、並行する植物の2本の枝が鉄道の線路を表しています。青い地中海の海を背景に、女性の夢見る姿が鉄道の旅を誘っています。

  • 愛媛での特別展示としてミュシャに傾倒し、大きな影響を受けた愛媛県出身の図案家 杉浦非水(1876-1965)を紹介します。

    杉浦非水《三越呉服店(エンゼル)》1915年(大正4年) 愛媛県美術館蔵

    杉浦非水《三越呉服店 春の新柄陳列会》1914年(大正3年) 愛媛県美術館蔵

このほかにも四国初公開の作品を含むおよそ500点の作品が一堂に揃う。

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