「祭り」という言葉を聞いて、どのような光景を思い浮かべますか?
焼きそばや綿あめの屋台にできる行列、満開の桜や、神輿・山車を運ぶ男衆など選択肢は幅広いでしょう。
しかし、愛媛県で行われる祭りの多くは、一般的なお祭りと一味違うのです。
愛媛県では大人しい神事ばかりではなく、体を張った「喧嘩祭り」や、海や川の上でスポーツ大会のように競う形などがあり、毎年愛媛県の各地が激しい熱気に包まれています。
多くの喧嘩祭りと同様に愛媛県でも、「かき比べ」や「鉢合わせ」と呼ばれる、神輿・山車を持ち上げて力を比べる行事、または水上レースなどが特に盛んです。
それらはメインイベントとして、長らく愛媛県の祭り史を賑わせてきました。
以下、10の祭りの歴史や毎年のかき比べ・鉢合わせの様子、口コミなどを中心に、簡単に紹介していきます。
※記事内容は2025年8月1日時点のものとなります。
値段やキャンペーンなどは閲覧日により変更されている場合があるため、公式サイトをご確認ください。
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愛媛県の激しい祭り10選
1.新居浜太鼓祭り 愛媛県新居浜市
【2025年の新居浜太鼓祭り開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月15日(水)~10月18日(土)
大生院地区……10月15日(水)~10月17日(金)
川東地区、川東西部地区、川西地区、船木地区、角野地区、泉川地区、中萩地区
……10月16日(木)~10月18日(土)



新居浜太鼓祭りは、太鼓台と呼ばれる山車による「かき比べ」や「鉢合わせ」で熱気の凄まじい秋祭りです。
毎年大体10月16~18日までの3日間に分けて催されています。
太鼓台そのものの登場こそ江戸時代頃ですが、祭り自体の始まりは平安時代とあり、歴史の長さとしては愛媛県一を誇ります。
また、日本三大喧嘩祭りとしても数えられるなど、本格的な喧嘩祭りとして有名です。
かき比べにおいては、6メートルを超える全身金色の太鼓台を、力自慢のかき夫たちで支えます。
重さは実に5トン以上もあると言われ、200人以上いないと持ち上げられないほどの大きさです。
装飾の派手さや、太鼓台を地面に付けない時間の長さを競う神聖な力比べに、手に汗握ります。


鉢合わせの方も勿論究極に熱く、この豪華絢爛な太鼓台を真剣に押し合う様に度肝を抜かれるでしょう。
怒号のような掛け声はまさに喧嘩のようで、それと共に会場に鮨詰め状態だった見物人の興奮も絶頂に達し、次々太鼓台の周囲に集まりだします。
祭りのピーク時には台の上に乗る男性たちが地面に降りる隙間を見つけられないほど人だらけになり、熱気の塊が町中を巻き込むのです。
2022年は、新型コロナウイルス感染症の懸念を乗り越えて3年ぶりに復活を遂げたため、県内に活気が戻ってきたと大変喜ばれました。2023年、2024年も無事開催されました。






新居浜太鼓祭りのWebサイト:https://www.city.niihama.lg.jp/soshiki/kankou/taikomatsuri.html
新居浜太鼓祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/新居浜太鼓祭り
2.松山秋祭り 愛媛県松山市
【2025年の松山秋祭りの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月5日(日)~10月7日(火)









松山秋祭りは、松山市で開催される各地域の秋祭りの総称です。
松山秋祭りの中にはほぼ同日行われる下記の様な各所の松山市内の秋祭り等々が含まれます。
・松山道後秋祭り
・古町大神輿秋季例大祭
・三津嚴島神社秋祭り
・石手川公園神輿鉢合わせ
・勝岡八幡神社秋季大祭
・日尾八幡神社秋季例祭
・おんなの秋祭り平井商店街
・桑原八幡神社秋祭り
・雄郡神社秋季例大祭
・その他松山市内の各地域ごとの秋祭り
松山各所で行われるお神輿の鉢合わせ(お神輿のぶつかり合い、けんか神輿)は、
同日にそれぞれの場所でそれぞれ別の時間に開催されるので、例えば2024年であれば、
2024年10月7日(月曜日)
午前1時 三津厳島神社の暁の宮出し
午前6時 道後温泉前の鉢合わせ
午後3時 石手川公園の鉢合わせ
午後6時 城山公園の鉢合わせ
午後9時 三津厳島神社の暁の宮入り
と移動すれば1日で複数の鉢合わせを見ることも可能でした。道後温泉駅前での鉢合わせを筆頭に、毎年10月5~7日にかけ、愛媛県内の各神社で催される激しい祭りです。
松山道後秋祭りの道後温泉駅前の鉢合わせでは、伊佐爾波神社や三津嚴島神社などの有名な神社から出された神輿たちが、対戦相手を変えながら何度も押し合い勝負します。
愛媛県の名所・道後温泉を前に披露される激しいぶつけ合いの様は、湯の神様に捧げられているようでもあり、毎年活気は最高潮です。
その他松山秋祭りでは各神社で鉢合わせが行われ、古町大神輿秋季例大祭では松山城のお堀公園で商売繁盛の神・四角さんと、五穀豊穣の神・八角さんを祀った神輿同士のぶつけいあいも行われます。
これは江戸時代の身分制度をモチーフにしており、商売繁盛すなわち町民、五穀豊穣すなわち農民ということになるため、四角さんが押し勝てば商売繁盛、逆なら五穀豊穣が叶うとのことで、江戸の人々に代わっての真剣勝負が見ものです。
名前の通り、四角さんは黒い四角形、八角さんは金色の八角形をしていて親しみやすく、「四角会」「八角会」と書かれた法被を着れば、チーム内の仲間意識も強まります。
松山秋祭りでの鉢合わせ(喧嘩神輿)は、それぞれ江戸時代から続いている大切な伝統行事です。
新型コロナウィルス感染症の流行に伴い断念した2年を越え、2022年の神輿の激しいぶつかり合いは、更にヒートアップしました。そして2023年、2024年も無事開催されました。
2022年は感染症対策がしっかり行われており参加人数は控えめでしたが、今後はまた少しずつ規模拡大ができるでしょうから、いずれも一層進化を遂げられるに違いありません。







松山秋祭りについてのWebサイト:https://matsuyama-sightseeing.com/event/2-2/
松山秋祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/松山秋祭り
3.土居太鼓祭り 愛媛県四国中央市
【2025年の土居太鼓祭りの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月13日(月)~10月15日(水)

土居太鼓祭りは愛媛県の東端、四国中央市で、毎年10月13~15日までの3日間行われる祭りです。
メインの儀式は「かき比べ」で、煌びやかな太鼓台を成人男性たちで担ぎ、更には台の上で笛を吹きながら踊ります。

縦にも横にも大きい太鼓台は見物人の目を奪い、常に大盛り上がりです。
2022年はまだ、太鼓台が一か所に集まる「統一かき比べ」が自粛されていましたが、今後の情勢次第で、徐々にかつてのかき比べの活気が戻ってくるはずです。
2023年、2024年は堂々と開催されました。


土居太鼓祭りについてのWebサイト:http://www.shikochu-kankou.jp/?page_id=399
土居太鼓祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/土居太鼓祭り
4.北条秋祭り(風早火事まつり) 愛媛県松山市北条地区
【2025年の北条秋祭りの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月10日(金)~13日(月)
※毎年10月の第2月曜日を含む金曜日から月曜日







毎年、10月の第2月曜日を含めた4日間で行われる壮大な秋祭りです。
有名なのは、國津比古命神社の39段もある石段から巨大な神輿を転がし落とす「神輿落とし」の荒々しさです。
別名「風早の火事(ひのこと)まつり」とも呼ばれるほど激しく、見物人を驚かせ続けています。
落としたのち、担ぎ手の成人男性たちが威勢の良い掛け声と共に、再度神輿を持ち上げて神社の石段を駆け上がり、また神輿落としのターンがやってきます。
これを、神輿が全壊して中の御神体が現れるまで繰り返すのです。





また、他にも北条鹿島において行われる、船上で踊る「櫂練り(かいねり)」や、神輿を川に投げ入れる「神輿みそぎ」など、豪快かつ個性的な儀式がいくつもあります。
かき比べや鉢合わせと遜色なく大胆なこれらの光景は、この北条秋祭りでしか見ることができません。
北条秋祭りのWebサイト:https://matsuyama-sightseeing.com/event/3-2/
5.西条祭り 愛媛県西条市
【2025年の西条祭りの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】
嘉母神社祭礼……2025年10月11日(土)~12日(日)
石岡神社祭礼……2025年10月14(火)~15日(水)
伊曽乃神社祭礼……2025年10月15(水)~16日(木)
飯積神社祭礼……2025年10月16(木)~17日(金)




西条祭りは、西条市内の4つの神社、伊曽乃神社・飯積神社・嘉母神社・石岡神社で行う秋祭りの総称です。
五穀豊穣を神に感謝する神聖な儀として、江戸時代から受け継がれてきました。
朱色や金色の多い華やかなだんじり(山車)および太鼓台の奉納や、かき比べが素晴らしい見栄えで、この祭りのメインイベントとして親しまれています。
奉納日や期間中のかき比べは、それぞれの神社で少しずつ異なっていますが、大体毎年10月14~18日あたりで開催されることが多いです。



150台以上ものだんじり・太鼓台の行列やかき比べは大迫力で、規模の大きさなら愛媛県内の他の祭りに負けませんし、その勇ましさに元気をもらえます。
また、会社や学校の一斉休暇が許可されたり、他県に引っ越した地元民がわざわざ戻ってこの祭りに参加したり、西条市出身者の身にも心にもすっかり染みついているのです。


西条祭りのWebサイト:https://www.city.saijo.ehime.jp/soshiki/kanko/maturi2.html
西条祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/西条祭り
6.和霊大祭・うわじま牛鬼まつり 愛媛県宇和島市
【2025年の和霊大祭・うわじま牛鬼まつりの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年7月22日(火)~7月24日(木)



和霊大祭は、宇和島市の和霊神社で行われる夏の大祭です。
これと同時に、うわじま牛鬼まつりや宇和島闘牛も催されます。
この夏の3日間は、宇和島中がお祭りになり宇和島が暑く燃え上がります。
うわじま牛鬼パレードは、鬼の顔と6メートルもの長さと600キロの重さが特徴のカラフルな山車「牛鬼」が活躍する人気の祭りで、宇和島の夏を毎年大いに盛り上げるのです。
牛鬼が練り歩けば宇和島の人々は夏を実感し、気持ちをカッと熱くします。

このお祭りの3日間で下記の様な様々なお祭りイベントが宇和島市で開催されます。
・宇和島湾内での海上打上花火
・オールカマーフェスタ(食のイベント)
・ブラスバンド・トランペット鼓隊コンサート
・宇和島闘牛和霊大祭場所
・仙台すずめ踊り
・ガイヤカーニバル(子供の部)
・ガイヤカーニバル(一般の部)
・子ども牛鬼パレード
・親牛鬼パレード
・宇和島おどり大会
・和霊大祭 例祭
・和霊大祭 宵宮祭
・和霊大祭 子ども行列
・和霊大祭 神輿出御
・和霊大祭 御旅所祭
・和霊大祭 海上渡御
・和霊大祭 走り込み
・丸山公園運動広場打上花火
宇和島闘牛和霊大祭場所の様子



ガイヤカーニバルの様子


仙台すずめ踊りと打吹童子ばやし太鼓演奏の様子


和霊大祭 子ども行列の様子

他にも、江戸時代に3体の神輿が和霊神社に奉納されたことに倣って、海から川へ向けての神輿奉納(海上渡御)や海上の大花火などもあり、見どころは尽きません。
特筆すべきは最終日の夜に行われる「走り込み」の儀です。
単に「走ること」を意味しているのではなく、その昔海を渡った神輿たちがお宮入りする時の勢いが凄まじかったことから名付けられました。
昔の勢いに負けず、今でも男衆がじゃぶじゃぶと浸かって踊り明かしたり、川面に立てられた御神竹によじ登って御札を取ったり、体を張った儀式を水上で激しく行います。
夜の暗い川面を炎や提灯が照らし、そこに先ほどの3体の神輿が浮かぶのも、とても珍しい光景です。
更には牛鬼もやってきて、夜の宇和島は大きな熱気に包まれます。
和霊大祭 走り込みの様子





2022年は、新型コロナウィルス感染症の流行以来3年ぶりに開催され、宇和島市民に大変喜ばれました。
「走り込みを見ずして夏は終われない」と評されるほど、必要不可欠な夏の風物詩です。
2025年も晴天の元で全日程行事が無事行われました。

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宇和島祭り和霊大祭・うわじま牛鬼まつりに行ってきました!【2025年7月22日(火)~24日(木)開催】
和霊大祭・うわじま牛鬼まつりのWebサイト:https://ushioni.gaina.ne.jp/
和霊大祭Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/和霊大祭
7.水軍レース大会 愛媛県今治市宮窪町
【2025年水軍レース大会の開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年7月27日(日)





戦国時代に目覚しい活躍を遂げた、村上水軍の歴史を伝えるためのレース大会です。
今治市の村上海賊ミュージアム前で行われ、レース用の船は村上水軍の和船「小早船」を再現したものにするなど、彼らの存在を近くに感じることが叶います。
この大会では、毎年60~70チーム(約700人ほど)が集い、トーナメント方式でその速さを競います。

和太鼓の演奏が会場の熱気を煽る中、チームが必死で漕ぐ様は見もので、スポーツの熱さや水軍の格好良さを知ることができるでしょう。
また、閉会後の夜には大きな花火が上がり、暗くなってからも活気が続きます。
2023年、2024年と無事開催されました。
水軍に興味のある方、ボート競技に自信のある方、県外からも参加できるので、ぜひお越しください。


水軍レース大会のWebサイト:https://www.city.imabari.ehime.jp/event/?a=115
8.菊間祭り 愛媛県今治市菊間町
【2025年の菊間祭りの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月18日(土)~10月19日(日)






菊間祭りは、加茂神社の秋季例大祭です。
代表的な祭事である「お供馬の走り込み」や、太鼓台・神輿・牛鬼の練り歩き、獅子舞など多くの見どころがあります。
「お供馬の走り込み」は、県無形文化財の指定を受けた神事で、およそ300メートルの参道を馬に乗って駆け抜ける行事です。
騎手を務めるのは15歳までの子供たちで、美しく飾った馬に乗って掛け声を上げながら勇壮な様子が見られます。
また、祭礼の前日には、末社八幡神社・厳島神社・砥鹿神社などの各神社から宮出しが行われて町内を練り歩きます。
太鼓台や牛鬼・山車などが町内を巡り、神輿渡御の祝儀を賜る「顔見世」は、長い間親しまれてきた伝統行事です。
ほかにも、牛鬼が暴れる様子やかき比べ、太鼓・鈴に合わせて披露される獅子舞もかなり激しく、大賑わいとなります。



菊間祭りのWebサイト:お供馬で有名な菊間祭り開催地・加茂神社公式-愛媛県今治市菊間町)
9.勝岡八幡神社秋祭り 愛媛県松山市勝岡町
【2025年の勝岡八幡神社祭りの開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月7日(火)
勝岡八幡神社秋祭り 一体走り







勝岡八幡神社秋祭り 川狩り





毎年10月7日に催される、勝岡八幡神社の秋季大祭です。
メインイベントは「一体走り」と「川狩り」で、それぞれ朝と夕方に行われます。
「一体走り」は、勝岡八幡神社の社頭から御旅所までの参道を、神輿を担いで疾走する神事です。1973年に松山市の指定無形民俗文化財に登録されました。
鉢巻・襷・褌を身に付けた氏子の青年たち約10名で運びますが、このとき神輿が上下左右に揺れたりぐらついたりせず、まっすぐに走れることが美しいとされています。
祭りでは7体の神輿による走り込みが行われ、それぞれフォームの綺麗さや速さなどを競うのです。
これに備え、青年たちは神輿を運ぶ手順や呼吸の合わせ方などの練習を行っています。
また、一体走りの起こりについては不明とされているものの、江戸時代の書物『和気郡代官所日記』に、「勝岡八幡宮宮出走込み」の記述が見つかっているため、はるか昔からこの地域にあった行事と考えられています。
一方、「川狩り」は、安城寺町に伝わる伝統行事です。
青年たちが褌姿で川に入り、神輿を洗い清めます。
こちらの由来は「昔、安城寺町から勝岡八幡神社に神輿を運ぼうとした際、何故か石段を上がることができなかった。しかし、試しに川で神輿を清めてみたところ、今度は上がれた」という説が有力です。以来、川狩りを行ってから宮入りするようになりました。
勝岡八幡神社秋祭りのWEBサイト:https://katsuoka-hachimanjinja.jp/#taisai
10.三崎秋祭り 愛媛県西宇和郡伊方町三崎地区
【2025年の三崎秋祭り開催日程】
※お祭の日程やスケジュールについては急遽変更となる場合がありますのでご注意ください。
【開催日】2025年10月8日(水)~10月9日(木)
三崎秋祭り 五ツ鹿踊(初日10月8日宵祭り)


三崎秋祭り 唐獅子舞(初日10月8日宵祭り)


三崎秋祭り 練り歩きと蹴り上げ合戦(2日目10月9日本祭り)
舞台は晴天の佐田岬、三崎港駐車場です。まずは東の牛鬼の登場です!牛鬼は頭をブンブン揺らしながら堂々の練りです。牛鬼は東の平家を表しています。

次は西の四ツ太鼓の登場です!牛鬼と四ツ太鼓で会場は盛り上がります。
四ツ太鼓では練りの間も蹴り上げ合戦の間もずっと2人の子供が四ツ太鼓に乗ったまま太鼓をトントン叩いています。四ツ太鼓は西の源氏を表しています。

牛鬼と四ツ太鼓は会場を行き来し練り続けます。お互い正面を向き、にらみ合いながら練りあいます。この牛鬼と四ツ太鼓の戦いが三崎秋祭りの蹴り上げ合戦ですね。

さて練りが終わると、なんと牛鬼の頭を外し胴体を皆で高さ10メートル程のヤグラに縦に立てかけ始めました。
これがものすごく大変な作業で、時間をかけちょっとづつ木の棒を使い牛鬼の胴体を上に押していくのです。
写真の黒い物は先ほど写真にあった牛鬼の胴体部分です。
胴体がどんどん垂直に近づいていくと会場に緊張が走り手に汗を握ります。
ヤグラの上の人や牛鬼の胴体の真下の人は命がけの作業です。

牛鬼の胴体が垂直に立ち上げると、そこに四ツ太鼓を立てかけます。
下記の写真の段階になっても、まだ四ツ太鼓の中では縦になった四ツ太鼓の中で子供がほぼ垂直状態で平然と太鼓を叩き続けているのです!びっくりする状況です。祭りはクライマックスに突入します!

牛鬼と四ツ太鼓の両方がヤグラに立つと、すぐに牛鬼を豪快に紐で引っ張り倒すのです!
牛鬼に繋がれた縄を大勢で引っ張り「ドーン」とすごい音がして牛鬼が倒れました!
下の写真が牛鬼の胴体が倒れた後です。その倒れ方のどちらが上になるかで、東の牛鬼が勝てば「豊漁」、西の四ッ太鼓が勝てば「五穀豊穣」になるとのことです。
繰り返しますが、この倒れた時点でも2人の子供が四ツ太鼓に乗ったままずっと太鼓を叩いています。

三崎秋祭りの蹴り上げ合戦では地元の心強い若者達も背中に三崎秋祭りのプリントがあるポロシャツを着て参戦です。この皆様が今後の三崎秋祭りを背負っていってくださるのでしょうね。

三崎秋祭り 浦安の舞(稚児の舞)(2日目10月9日本祭り)
浦安の舞は稚児の舞とも呼ばれています。神輿の前にまずむしろが敷かれて巫女4人が登場し、厳かに踊り始めます。先ほどまでの祭りの激しさが嘘の様に会場が静寂に包まれます。その後会場では五ツ鹿踊や唐獅子舞も披露されました。


三崎秋祭りは、江戸初期から続く伝統的なお祭りです。
初日は子供たちの五ツ鹿踊と唐獅子舞が三崎の町を練り歩きます。
二日目は本祭りですが、最大の見どころは牛鬼と四ッ太鼓の練り歩きおよび蹴り上げ合戦で、全長約10mの胴体に青い頭を持つ「牛鬼」と、約10×4mの「四ッ太鼓」が活躍します。
牛鬼を平家・四ッ太鼓を源氏に見立て、東西に分かれて繰り広げられる蹴り上げ合戦は、大変な活気です。
また、東の牛鬼が勝てば「豊漁」、西の四ッ太鼓が勝てば「五穀豊穣」になるとあります。
三崎秋祭りのWEBサイト:https://www.town.ikata.ehime.jp/soshiki/5/83.html
愛媛県の激しい祭りに関する口コミ
喧嘩祭りに分類されるほどの激しい祭りが多いため、寄せられる感想も熱いものばかりです。
神輿のぶつけ合いに驚く人、激しさに釣られてテンションが上がり100%楽しめる人、或いはその熱気に感動したなどという声まであり、とても人気なことが伝わってきます。
更に興味深いのは、「お正月よりも祭り」という関係性です。
その年で一番重要な挨拶的イベントが、正月でもその他祝日でもなく「祭り」であることが、何百年も続く祭りたちと愛媛県との堅固な結び付きを表しており、ここに他の県とは異なる地域性を見出すことができます。
それほどに心血を注ぐ祭りがどんな様子なのか、一目見る価値は充分にあるでしょう。
愛媛県の激しい祭り10選のまとめ

以上、主な10の祭りについて、何となく他県のそれとの違いが見えてきたのではないでしょうか。
10の祭りに共通するキーワードとして、やはり「激しさ」が一番に指摘されるでしょう。
地区やチーム同士がぶつかり合う競技形式の多さや、神輿の扱いに対する大胆さ、祭りのための休校や帰省が許される結び付きの強さなど、全てが揃ってその「激しさ」を作っているのです。
愛媛県内の祭りの多くは基本的に、競い合う形になっています。
村上水軍の時代を思わせる水軍レースのように、スポーツイベント形式でチーム戦を行うものも然り、定番の新居浜太鼓祭りや松山秋祭りのように、太鼓台や神輿を堂々と掲げたりぶつけ合ったりするものも然りです。
また、神輿の扱い方では勿論、北条秋祭りのように石段から転がして落とす形も目を剥きます。
鉢合わせと同様に、この一見普通でない行動こそ驚くべき行事として常に語られ、周囲の注目を集めてきました。
これらの祭りは、それぞれ歴史上の人物の活躍を伝えるためだったり、五穀豊穣や商売繁盛への祈りの表れだったり、表面上は戦いや喧嘩のようでも、籠められた気持ちは至極真剣なものです。

それがあるからこそ、町を挙げての一大行事として重宝され、一斉休校や帰省をしてまで参加すべきものに成長していったのです。
愛媛県内の祭りは江戸時代頃から続くものが多く、基本的には毎年切れ目無く行われますが、最近では新型コロナウィルス感染症の流行による自粛が幾度もあり、再実行への懸念も沢山発生しました。
しかし、今は少しずつ乗り越え、元の形に戻る兆しが見え始めています。
この数年のコロナダメージを更なる飛躍の力に変え、今後も愛媛県の祭りは元気の良さと激しさに磨きをかけ続けることでしょう。
夏も秋も激しい熱気で盛り上がる愛媛県に、是非お越しください!


コメント
愛媛は祭りが盛んでとっても魅力的です。
牛鬼祭りすごかったです。