愛媛県の激しい祭り7選!熱気と興奮に包まれて迫力満点!

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「祭り」という言葉を聞いて、どのような光景を思い浮かべますか?

焼きそばや綿あめの屋台にできる行列、満開の桜や、神輿・山車を運ぶ男衆など選択肢は幅広いでしょう。

しかし、愛媛県で行われる祭りの多くは、一般的なお祭りと一味違うのです。

大人しい神事ばかりではなく、体を張った「喧嘩祭り」や、海や川の上でスポーツ大会のように競う形などがあり、毎年愛媛県の各地が激しい熱気に包まれています。

多くの喧嘩祭りと同様に愛媛県でも、「かき比べ」や「鉢合わせ」と呼ばれる、神輿・山車を持ち上げて力を比べる行事、または水上レースなどが特に盛んです。

それらはメインイベントとして、長らく愛媛県の祭り史を賑わせてきました。

以下、7つの祭りの歴史や毎年のかき比べ・鉢合わせの様子、口コミなどを中心に、簡単に紹介していきます。

※記事内容は2023年6月16日時点のものとなります。
値段やキャンペーンなどは閲覧日により変更されている場合があるため、公式サイトをご確認ください。

愛媛県の激しい祭り7選

1.新居浜太鼓祭り

新居浜太鼓祭り

新居浜太鼓祭りは、太鼓台と呼ばれる山車による「かき比べ」や「鉢合わせ」で熱気の凄まじい秋祭りです。

毎年大体10月16~18日までの3日間に分けて催されています。

太鼓台そのものの登場こそ江戸時代頃ですが、祭り自体の始まりは平安時代とあり、歴史の長さとしては愛媛県一を誇ります。

また、日本三大喧嘩祭りとしても数えられるなど、本格的な喧嘩祭りとして有名です。

かき比べにおいては、6メートルを超える全身金色の太鼓台を、力自慢のかき夫たちで支えます。

重さは実に5トン以上もあると言われ、200人以上いないと持ち上げられないほどの大きさです。

装飾の派手さや、太鼓台を地面に付けない時間の長さを競う神聖な力比べに、手に汗握ります。

夜の新居浜太鼓祭り

鉢合わせの方も勿論究極に熱く、この豪華絢爛な太鼓台を真剣に押し合う様に度肝を抜かれるでしょう。

怒号のような掛け声はまさに喧嘩のようで、それと共に会場に鮨詰め状態だった見物人の興奮も絶頂に達し、次々太鼓台の周囲に集まりだします。

祭りのピーク時には台の上に乗る男性たちが地面に降りる隙間を見つけられないほど人だらけになり、熱気の塊が町中を巻き込むのです。

2022年は、新型コロナウイルス感染症の懸念を乗り越えて3年ぶりに復活を遂げたため、県内に活気が戻ってきたと大変喜ばれました。

新居浜太鼓祭りのWebサイト:https://www.city.niihama.lg.jp/soshiki/kankou/taikomatsuri.html

新居浜太鼓祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/新居浜太鼓祭り

2.松山秋祭り

松山秋祭り

道後温泉駅前での鉢合わせを筆頭に、毎年10月5~7日にかけ、愛媛県内の各神社で催される激しい祭りです。

道後温泉駅前の鉢合わせでは、伊佐爾波神社や三津嚴島神社などの有名な神社から出された神輿たちが、対戦相手を変えながら何度も押し合い、トーナメントのような形式で勝負します。

愛媛県の名所・道後温泉を前に披露される激しいぶつけ合いの様は、湯の神様に捧げられているようでもあり、毎年活気は最高潮です。

他には各神社のお堀の中で、商売繁盛の神・四角さんと、五穀豊穣の神・八角さんを祀った神輿同士を戦わせもします。

これは江戸時代の身分制度をモチーフにしており、商売繁盛すなわち町民、五穀豊穣すなわち農民ということになるため、四角さんが押し勝てば商売繁盛、逆なら五穀豊穣が叶うとのことで、江戸の人々に代わっての真剣勝負が見ものです。

名前の通り、四角さんは黒い四角形、八角さんは金色の八角形をしていて親しみやすく、「四角会」「八角会」と書かれた法被を着れば、チーム内の仲間意識も強まります。

以上2種類の松山秋祭りでの鉢合わせは、それぞれ江戸時代から続いている大切な伝統行事です。

松山秋祭り鉢合わせ

新型コロナウィルス感染症の流行に伴い断念した2年を越え、2022年の神輿の激しいぶつかり合いは、更にヒートアップしました。

昨年はまだ感染症対策がしっかり行われており、これでも参加人数は控えめでしたが、今後はまた少しずつ規模拡大ができるでしょうから、いずれも一層進化を遂げられるに違いありません。

松山秋祭りについてのWebサイト:https://matsuyama-sightseeing.com/event/2-2/

松山秋祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/松山秋祭り

3.土居太鼓祭り

土居太鼓祭りは愛媛県の東端、四国中央市で、毎年10月13~15日までの3日間行われる祭りです。

メインの儀式は「かき比べ」で、煌びやかな太鼓台を成人男性たちで担ぎ、更には台の上で笛を吹きながら踊ります。

縦にも横にも大きい太鼓台は見物人の目を奪い、常に大盛り上がりです。

2022年はまだ、太鼓台が一か所に集まる「統一かき比べ」が自粛されていましたが、今後の情勢次第で、徐々にかつてのかき比べの活気が戻ってくるはずです。

土居太鼓祭りについてのWebサイト:http://www.shikochu-kankou.jp/?page_id=399

土居太鼓祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/土居太鼓祭り

4.北条秋祭り

毎年、10月の第2月曜日を含めた4日間で行われる壮大な秋祭りです。

有名なのは、國津比古命神社の39段もある石段から巨大な神輿を転がし落とす「神輿落とし」の荒々しさです。

別名「風早の火事(ひのこと)まつり」とも呼ばれるほど激しく、見物人を驚かせ続けています。

落としたのち、担ぎ手の成人男性たちが威勢の良い掛け声と共に、再度神輿を持ち上げて神社の石段を駆け上がり、また神輿落としのターンがやってきます。

これを、神輿が全壊して中の御神体が現れるまで繰り返すのです。

また、他にも北条鹿島において行われる、船上で踊る「櫂練り(かいねり)」や、神輿を川に投げ入れる「神輿みそぎ」など、豪快かつ個性的な儀式がいくつもあります。

かき比べや鉢合わせと遜色なく大胆なこれらの光景は、この北条秋祭りでしか見ること叶いません。

北条秋祭りのWebサイト:https://matsuyama-sightseeing.com/event/3-2/

5.西条祭り

西条祭り

西条祭りは、西条市内の4つの神社、伊曽乃神社・飯積神社・嘉母神社・石岡神社で行う秋祭りの総称です。

五穀豊穣を神に感謝する神聖な儀として、江戸時代から受け継がれてきました。

朱色や金色の多い華やかなだんじり(山車)および太鼓台の奉納や、かき比べが素晴らしい見栄えで、この祭りのメインイベントとして親しまれています。

奉納日や期間中のかき比べは、それぞれの神社で少しずつ異なっていますが、大体毎年10月14~18日あたりで開催されることが多いです。

西条祭り宮出し

150台以上ものだんじり・太鼓台の行列やかき比べは大迫力で、規模の大きさなら愛媛県内の他の祭りに負けませんし、その勇ましさに元気をもらえます。

また、会社や学校の一斉休暇が許可されたり、他県に引っ越した地元民がわざわざ戻ってこの祭りに参加したり、西条市出身者の身にも心にもすっかり染みついているのです。

西条祭りのWebサイト:https://www.city.saijo.ehime.jp/soshiki/kanko/maturi2.html

西条祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/西条祭り

6.和霊大祭・うわじま牛鬼まつり

和霊大祭・うわじま牛鬼まつり

和霊大祭は、宇和島市の和霊神社で行われる夏の大祭です。

これと同時に、うわじま牛鬼まつりも催されます。

うわじま牛鬼まつりは、鬼の顔と6メートルもの長さが特徴の真っ赤な山車「牛鬼」が活躍する人気の祭りで、宇和島の夏を毎年大いに盛り上げるのです。

牛鬼が練り歩けば宇和島の人々は夏を実感し、気持ちをカッと熱くします。

他にも、江戸時代に3体の神輿が和霊神社に奉納されたことに倣って、海から川へ向けての神輿奉納(海上渡御)や海上の大花火などもあり、見どころは尽きません。

うわじま牛鬼まつり

しかし、特筆すべきは最終日の夜に行われる「走り込み」の儀です。

単に「走ること」を意味しているのではなく、その昔海を渡った神輿たちがお宮入りする時の勢いが凄まじかったことから名付けられました。

昔の勢いに負けず、今でも男衆がじゃぶじゃぶと浸かって踊り明かしたり、川面に立てられた御神竹によじ登って御札を取り合ってみたり、体を張った儀式を水上でめいっぱい行います。

夜の暗い川面を炎や提灯が照らし、そこに先ほどの3体の神輿が浮かぶのも、とても珍しい光景です。

更には牛鬼もやってきて、夜の宇和島は大きな熱気に包まれます。

2022年は、新型コロナウィルス感染症の流行以来3年ぶりに開催され、地元民に大変喜ばれました。

「走り込みを見ずして夏は終われない」と評されるほど、必要不可欠な夏の風物詩です。

和霊大祭・うわじま牛鬼まつりのWebサイト:https://ushioni.gaina.ne.jp/

和霊大祭Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/和霊大祭

7.愛媛県宮窪町能島沖の水軍レース大会

水軍レース大会

戦国時代に目覚しい活躍を遂げた、村上水軍の歴史を伝えるためのレース大会です。

今治市の村上海賊ミュージアム前で行われ、レース用の船は村上水軍の和船「小早船」を再現したものにするなど、彼らの存在を近くに感じることが叶います。

この大会では、毎年60~70チーム(約700人ほど)が集い、トーナメント方式でその速さを競います。

和太鼓の演奏が会場の熱気を煽る中、チームが必死で漕ぐ様は見もので、スポーツの熱さや水軍の格好良さを知ることができるでしょう。

また、閉会後の夜には大きな花火が上がり、暗くなってからも活気が続きます。

次回は2023年7月30日に開催されることが、既に発表されています。

水軍に興味のある方、ボート競技に自信のある方、県外からも参加できるので、ぜひお越しください。

水軍レース大会のWebサイト:https://www.city.imabari.ehime.jp/event/?a=115

愛媛県の激しい祭りに関する口コミ

喧嘩祭りに分類されるほどの激しい祭りが多いため、寄せられる感想も熱いものばかりです。

神輿のぶつけ合いに驚く人、激しさに釣られてテンションが上がり100%楽しめる人、或いはその熱気に感動したなどという声まであり、とても人気なことが伝わってきます。

更に興味深いのは、「お正月よりも祭り」という関係性です。

その年で一番重要な挨拶的イベントが、正月でもその他祝日でもなく「祭り」であることが、何百年も続く祭りたちと愛媛県との堅固な結び付きを表しており、ここに他の県とは異なる地域性を見出すことができます。

それほどに心血を注ぐ祭りがどんな様子なのか、一目見る価値は充分にあるでしょう。

愛媛県の激しい祭り7選のまとめ

松山秋祭り道後温泉前鉢合わせ

以上、主な7つの祭りについて、何となく他県のそれとの違いが見えてきたのではないでしょうか。

7つに共通するキーワードとして、やはり「激しさ」が一番に指摘されるでしょう。

地区やチーム同士がぶつかり合う競技形式の多さや、神輿の扱いに対する大胆さ、祭りのための休校や帰省が許される結び付きの強さなど、全てが揃ってその「激しさ」を作っているのです。

愛媛県内の祭りの多くは基本的に、競い合う形になっています。

村上水軍の時代を思わせる水軍レースのように、スポーツイベント形式でチーム戦を行うものも然り、定番の新居浜太鼓祭りや松山秋祭りのように、太鼓台や神輿を堂々と掲げたりぶつけ合ったりするものも然りです。

また、神輿の扱い方では勿論、北条秋祭りのように石段から転がして落とす形も目を剥きます。

鉢合わせと同様に、この一見普通でない行動こそ驚くべき行事として常に語られ、周囲の注目を集めてきました。

これらの祭りは、それぞれ歴史上の人物の活躍を伝えるためだったり、五穀豊穣や商売繁盛への祈りの表れだったり、表面上は戦いや喧嘩のようでも、籠められた気持ちは至極真剣なものです。

松山秋祭り(神事)

それがあるからこそ、町を挙げての一大行事として重宝され、一斉休校や帰省をしてまで参加すべきものに成長していったのです。

愛媛県内の祭りは江戸時代頃から続くものが多く、基本的には毎年切れ目無く行われますが、最近では新型コロナウィルス感染症の流行による自粛が幾度もあり、再実行への懸念も沢山発生しました。

しかし、今は少しずつ乗り越え、元の形に戻る兆しが見え始めています。

この数年のダメージを更なる飛躍の力に変え、今後も愛媛県の祭りは元気の良さと激しさに磨きをかけ続けることでしょう。

夏も秋も激しい熱気で盛り上がる愛媛県に、是非お越しください!