日本で一番熱いお神輿は愛媛の松山秋祭りではないでしょうか?

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日本国内で最も激しい喧嘩祭りとして名高い、愛媛県の「松山秋祭り」を知っていますか?

松山秋祭りは、愛媛県内の各神社で毎年10月に催され、主に五穀豊穣や商売繁盛を願う祭事です。

特にこの祭事のメインの儀となる、大きな神輿と神輿同士を激しく打ち合う「鉢合わせ」は、参加する人・見る人の魂を震わせてきました。

2つのお神輿を「ガツン!」とものすごい音を立てぶつけ合う様は、ぜひ一度見ていただきたい愛媛の行事です。

有名所だと道後温泉駅前での鉢合わせで、早朝の6時頃から複数の町同士が、それぞれ神輿をぶつけ合い、非常に豪快な究極の喧嘩祭りと語られ続けています。

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南海放送公式チャンネル「ほとばしる祭魂!あす3年ぶりの松山秋祭り<NEWS CH.4>」

松山秋祭りのWebサイト:https://www.iyokannet.jp/event/829

松山秋祭りのWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/松山秋祭り

※記事内容は2023年6月16日時点のものとなります。
値段やキャンペーンなどは閲覧日により変更されている場合があるため、公式サイトをご確認ください。

喧嘩祭りとは

松山秋祭り喧嘩祭り

喧嘩祭り(けんかまつり)とは、その様子が「喧嘩をしているように見える」ことから付いた総称です。

日本には数多くの喧嘩祭りがあって、呼び方や喧嘩のような儀式内容も各県や地域で多少異なっています。

上で述べたような神輿や山車を激しく打ち合うものを筆頭に、お札を取り合うもの、悪態をつき合うものなど色々です。

愛媛県での喧嘩祭りにおいては、特に松山秋祭りの激しさが有名で、主に道後温泉の駅前と各神社とお堀で行われるものなどに分かれています。

どちらも神輿を打ち合う喧嘩祭りの形態がとられており、「もてこい!もてこい!」の掛け声と共に、成人男性が互いに神輿を押す様は、スポーツ大会のような熱気があり、まさに圧巻です。

松山秋祭りの歴史

道後温泉前鉢合わせ

松山秋祭りは、伊予松山藩の活躍が目覚しかった17世紀頃からあったとされており、実に400年ほどの歴史があります。

当時は阿沼美神社・雄郡神社・伊佐爾波神社で行われる祭りが特に盛んだったため、三祭と言われていましたが、現在では道後温泉駅前を始め町内あちこちの神社のお堀で、毎年10月5~7日くらいまで催されています。

また、18世紀末の資料には既に鉢合わせを思わせる記述が見つかっており、力比べ的に神輿をぶつけ合うのは江戸時代から続いてきた大切な伝統であることが分かります。

そして近年、2020年と2021年は新型コロナウィルスの大流行に伴って、太平洋戦争中以来の中止(自粛)となりました。

この2年は各神社でしめやかに神事が執り行われるのみに留められましたが、2022年に3年ぶりの鉢合わせ復活が発表された折には愛媛県中が沸きに沸き、市民に活気と元気が戻ってきたのです。

松山秋祭りの概要

松山秋祭りは、松山市内で幅広く催されますが、各地で少しずつ内容が異なっています。

いずれも伝統的で、打ち合いの激しさや祭り自体の楽しさに差はありませんが、特に有名なものを以下に挙げてみたいと思います。

道後温泉駅前

道後温泉の駅前で行われる鉢合わせは、地区同士で対戦相手を変えながらぶつけ合う、トーナメントのような方式です。

3年の時を経て復活した2022年の鉢合わせにおいては、実に2,000人以上の担ぎ手が集合し、伊佐爾波神社と湯神社から宮出しされた6体の神輿により行われました。

6つの地区が2組ずつに分かれての真剣勝負は、運動会の騎馬戦や綱引きのような取っ組み合いを連想させ、そこに大の男の掛け声と神輿の衝突も加わって、より苛烈なものに仕上がっています。

それぞれの神輿が激しくぶつかり合うと、担ぎ手同士が皆怒ったように叫び、無秩序に入り乱れ、見物人や通行人のボルテージも最高潮を極めました。

しかし、長い眠りから復活したばかりの2022年は、感染症対策のために様々な制限を行い、担ぎ手の数は普段の3分の1ほどしかいませんでした。

これだけの熱気・活気でも、まだ本来の力全てでは無いということです。

今後徐々に元の姿に戻っていくこと間違いありませんので、その時こそ喧嘩神輿の神髄を見られるでしょう。

お堀

お堀での鉢合わせ

道後温泉駅前以外でも、各神社のお堀の内部などで、鉢合わせは度々行われています。

特に有名なのが、黒色で四角形の神輿「四角さん」と、金色で八角形の神輿「八角さん」のぶつかり合いです。

松山市と、四角さん・八角さんの結びつきは350年以上も前からあり、江戸時代の身分制度に因んで商売繁盛の神・四角さんは町民、五穀豊穣の神・八角さんは農民を表しています。

今日までの鉢合わせは、即ち古くから続く、町民と農民の真剣勝負とも言えるのです。

鉢合わせ会場へ入る際は、四角さん・八角さんそれぞれの名前が、スポーツ大会の選手入場時のように堂々とアナウンスされたりもします。

この辺りから松山市の住民たちの、神輿や鉢合わせの歴史に対する拘りや愛情を強く感じることができるでしょう。

鉢合わせに参加する担ぎ手たちは主に、「四角会」「八角会」と書かれた法被の着用や提灯の所持などでグループ意識を高め、「もてこい!もてこい!」の掛け声と共に、その表情は一層勝気になります。

いざ開戦と同時に一斉に駆け出す様は、道後温泉駅前の鉢合わせに全く引けを取らず、毎年苛烈を極めています。

歴史上、この鉢合わせは町人と農民の勝負とされてきたため、四角さんが勝てば商売繁盛、八角さんが勝てば五穀豊穣という意識が今でも根強いのです。

芋を洗うような成人男性たちの激しさはまさにカオスで、見物人まで思わず手に汗を握ります。

会場を埋め尽くす歓声と男性たちの雄姿に、気持ちを奪われっぱなしなこと間違いありません。

松山秋祭りの参加者・見学者の声

松山のお御輿は本当に血をたぎらせます。メインはやはり道後温泉駅前での鉢合わせ。

この時ばかりはガラの悪い兄ちゃんお父さんたちが格好よく見えます(笑)

そんな中、道後温泉本館前でも前哨戦として女御輿がお披露目されております。

規模は男子にはかなわないものの、女子といえども鉢合わせは一歩間違えれば大けがの元

そんな真剣な眼差しを見れる裏祭りに足を運んでみては。

松山秋祭り クチコミ・アクセス・営業時間|松山【フォートラベル】

やはり喧嘩祭りの象徴である「鉢合わせ」の激しさや、その見栄えに驚く声、かっこいいと喜ぶ人がとても多いです。

縁日が並んでいるだけの静かなお祭りでは体験できない迫力はまさに圧巻で、最近は女性や外国人観光客も目を輝かせています。

成人男性の掛け声や真剣勝負は素晴らしく、偶然通りかかっただけの方にも元気を与えてくれるのです。

未成年の方や女性であっても見学や参加は自由なので、気軽に足を運べるでしょう。

松山秋祭りのまとめ

三津厳島神社での鉢合わせ

いかがでしたか?

お祭りと聞いて、神輿や山車を激しくぶつけ合うことを連想できる人はそうおらず、驚かれたのではないでしょうか。

江戸時代から続く伝統行事のため、愛媛県内ではこのように激しさを極める祭事は特別珍しいことではありません。

確かに初耳の方には物珍しいかもしれませんが、この大きな掛け声と真剣な打ち合いの様は、むしろスポーツの試合のようで、参加者や見物人を常に虜にしてきました。

また、その一見苛烈な行いこそ、実りや収穫への感謝・商売繁盛への祈りなど、真面目な想いを精いっぱい表現したものなのです。

松山秋祭りは、毎年10月5~7日にかけて開催されています。

特に、最終日である7日の道後温泉駅前においては、1日を通して何度も鉢合わせが行われ、早朝から大いなる熱気に包まれるため、パワーチャージできること間違いありません。

日本一激しい秋祭りに少しでも興味が持てた方、間近で堪能したい方も参加したい方も、この秋は是非松山市にお越しください!