「苦渋の決断」「県民の理解を」愛媛県議会 議員定数を削減へ 委員会で方針決定
国会でも議員定数の削減について議論が進む中、愛媛県議会議員でつくる委員会は次の県議選から議員定数を削減する方針を決定しました。
具体的に削減する議席数は今後検討していくということです。
県議会の定数をめぐっては、2007年の県議選で50議席から47議席に削減して以来、およそ20年間変わっていません。
一方で南予をはじめ県下では人口減少が進んでいて、四国中央市選挙区(定数3)よりも人口が少ない宇和島市・北宇和郡選挙区(定数4)の方が定数が多い「逆転現象」も一部の選挙区で見られています。
きょうは愛媛県議会の議員定数を検討する委員会の3回目の会合が開かれ、各会派による意見交換が行われました。
自民党は、「単に人口だけで減らすことは慎重であるべき」としつつも、「四国中央市と宇和島市で逆転している状況のバランスを見直す必要もあり、定数削減もやむを得ない」としました。
一方、公明党やリベラル愛媛は、議員定数を削減した場合、過疎地域の声が県政に届かなくなることに懸念を示し、政治的門戸を開くために定数維持が望ましいと主張しました。
また、定数削減の対象となることが考えられる宇和島市・北宇和郡選挙区選出の中畑保一議員(自民党)は、「人口が減る中、県議会議員は減らさないとなると県民から理解が得られない。自分の選挙区だが削減は仕方ないと思う」とする見解を示しました。
その後、議員の採決が行われ、賛成多数で次の2027年の県議選から議員総定数を削減する方針を決定しました。
具体的な削減数や対象とする選挙区は、今後開催する委員会で検討していくということです。