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プレスリリース

ChatGPTなど複数の生成AIを使って放送業務を効率化 ~動画から文字起こし、要約、スーパーまでワンストップで実行~

南海放送株式会社(愛媛県松山市、代表取締役社長 大西康司、以下「南海放送」)は、株式会社ユイ・システム工房(同、代表取締役 中谷恭治、以下「ユイ・システム工房」)と共同でChatGPTなど複数の生成AIを組み合わせた連携サービス「Broadcast Boost」(通称「BB」)を開発し、ローカル放送局の業務効率化を実現するとともに、放送・映像業界に向けてビジネス化を目指します。

南海放送は限られた人的リソースと時間を有効活用するため生成AIを組み合わせた連携サービスで業務の効率化に着手しました。初手として、OpenAI社のAPI(Application Programming Interface)を使って以下の2つの機能を実装し、利便性の確認と問題点の洗い出しを進めます。将来的にはローカルニュース原稿の作成機能の実装もテーマの一つです。

■「文字起こし 要約、スーパー生成」機能
各種動画から音声を抽出し文字起こしを実施。そのデータを元に要約文やタイトル、さらにスーパー案までワンストップで出力。地名や人名、固有名詞などを保存し精度を上げます。昨今放送コンテンツのWebメディア展開が活況の中、人員と時間をかけることなくサービスの展開・充実が期待できます。

■「社内会議」議事録作成機能
社内会議の録音データから文字起こしをして議事録を作成。さらに用途に応じた文字数で要約文を自動かつ瞬時に生成させることで、関係者に正確性と速報性を兼ね備えた情報共有を行います。

◇秘匿性について
「BB」はChatGPTを含むOpenAI社の複数のAPIを組み込んでいます。APIを利用することで、「BB」で使用したデータは同社のモデル学習に使用されず、ユーザーデータの第三者利用を防止しています。またAPIに関する同社ガイドラインにはユーザーから送信されるデータは秘密保持し、外部に漏れないように厳重に保管していると定められています。
なお「BB」が生成した文書の利用は担当者が責任をもって判断することや著作権侵害につながる恐れのある社外データの入力を禁止するなど社内のガイドラインも鋭意作成中です。

◇効果と今後について
当社実績では「BB」により従来2~3時間程かかっていた作業がおよそ1/6の20~30分程度で完了するなど大幅な業務の効率化を確認しています。今後、さらに生成AIが活用できる業務の洗い出しを進め、実証を重ねて知見を高めてまいります。

(参考)南海放送とユイ・システム工房との連携策
2015年2月、放送局コミュニケーションアプリ「南海放送アプリ」を共同開発。今年9月累積ダウンロード数が15万を超えるとともに、全国21の放送局にライセンスを提供しています。
昨年3月、DX分野における連携で地域貢献を目指す「放送×ITの協業によるDXパートナーシップ協定」を締結しました。今回のシステム開発はその延長線上での連携事業となります。