「南海放送賞」は、福祉活動や社会貢献活動において、特に著しい業績をあげられた個人・団体や身体障がい等を克服して自立に努め、社会活動に積極的に参加している人などを表彰するものです。
1967年(昭和42年)に設立し、2004年(平成16年)からは公募方式を取り入れています。
今回は自薦・他薦候補が3件、南海放送報道部の推薦候補が37件、そして昨年度からの継続分を加えて合計120件が選考対象となりました。
選考の結果、第56回南海放送賞は、以下の2個人・1団体に決定いたしました。
【南海放送賞】
◯越智羽久澄さん | (個人) | 今治市 |
◯宇和島市立吉田中学校 | (団体) | 宇和島市 |
◯松浦常子さん | (個人) | 宇和島市 |
【南海放送賞 選考会 委員】
愛媛県保健福祉部 | 部長 | 菅規行 様 |
愛媛県社会福祉協議会 | 副会長 | 長野和幸 様 |
南海放送番組審議会 | 委員長 | 稲葉隆一 様 |
南海放送株式会社 | 社長 | 大西康司 |
【表彰式】
*新型コロナウイルスの影響で、内容が変更になる場合もございます。
日時:2023年2月21日(火) 表彰式 午前11時~(予定)
場所:南海放送 本町会館1階 テルスターホール (松山市本町1丁目1-1)
【受賞者プロフィール】
■越智羽久澄さん 今治市 19歳

自閉症の精神障がい、左手親指が動かない身体障がい、さらに知的障がいと3つの障がいを抱えています。小学4年生の時に地元サッカークラブチームに加入。中学1年生から始めた知的障がい者サッカーは愛媛県選抜チームに選出され、中学2年生でU-18日本代表候補強化合宿に初招集されました。そして、今年3月に念願の日本代表入りを果たしました。代表として今年6月に予定されていた世界選手権は、残念ながらコロナ禍により中止。今後の目標は4年後に開かれる知的障がい者サッカー世界選手権に日の丸をつけて出場することです。
■宇和島市立吉田中学校 宇和島市

全校生徒数は165人。2018年の西日本豪雨災害の際、全国各地から受けた支援の恩返しとして、生徒が主体となって被災者目線で復興支援活動に取り組んでいます。宇和島市の姉妹都市・長野県千曲市で起きた2019年の豪雨災害では、生徒一人一人がお見舞いのメッセージを送りました。翌年7月には、熊本県内で発生した河川氾濫を受けて、イラストやメッセージを書いた手作りの土のう袋などを現地に届けました。毎年、西日本豪雨災害復興祈念式を行い、感謝の気持ちを再認識するとともに、風化させない取り組みを続けています。
■松浦常子さん 宇和島市 74歳

36歳の時に「網膜色素変性症」と告げられました。視力が低下して失明状態の中、同じ症状や悩みを抱えた人たちと交流ができるようにと自らの働きかけによって2007年に日本網膜色素変性症協会の愛媛支部を設立、初代支部長を務めました。2020年には「なんよエリア視覚障がい者協会」を立ち上げ、会長として視覚障がい者の自立支援にも力を注いでいます。このほか、地元の小中学校などから依頼を受けて福祉教育の講師としても活動しています。視覚障がい者への理解を深めてもらうとともに共存しやすい社会づくりの構築を目指した活動を続けています。