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プレスリリース

文化庁 令和2年度(第71回)芸術選奨 放送部門 文部科学大臣賞を伊東英朗ディレクターが受賞!

南海放送の伊東英朗ディレクターが、令和2年度(第71回)芸術選奨放送部門で文部科学大臣賞を受賞しました。

文化庁では、昭和25年から毎年度、芸術各分野において、優れた業績を挙げた方、又は新生面を開いた方に対して、芸術選奨文部科学大臣賞、同新人賞を贈っており、演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論等、メディア芸術の11部門にて贈賞が実施されています。

伊東ディレクターは17年前から、米国がビキニ環礁で繰り返した水爆実験による日本漁船の被曝について、取材と番組制作を重ねており、現在はクラウドファンディングで募った資金を基に3作目となる映画作りに取り組んでいます。こうした取組みが「現代史の闇に沈んでいた衝撃的事実を粘り強く掘り起こし続ける調査報道は称賛に値する」と高く評価されました。

3月9日(火)には、都内ホテルで贈呈式が開催される予定です。

■贈賞理由
「放射線を浴びたX年後」とは、伊東英朗氏が16年間も継続取材を重ねてきたシリーズのタイトルだ。米国は第2次大戦後、太平洋のビキニ環礁で水爆実験を繰り返し、1954年には日本のマグロ漁船が被曝(ひばく)した。「第五福竜丸事件」として知られるが、被曝はこれだけではなかった。シリーズ最新作の「クリスマスソング 放射線を浴びたX年後」は水爆実験に立ち会った元英軍兵士を取材し、被曝の広がりを実証した。氏はこれを基にして、3作目のドキュメンタリー映画作りに取り組んでいる。現代史の闇に沈んでいた衝撃的事実を粘り強く掘り起こし続ける調査報道は称賛に値する。

■伊東ディレクターコメント

この度は、71回目となる歴史ある芸術選奨文部科学大臣賞を頂くこととなり、信じられない気持ちです。

今回の受賞のきっかけとなったNNNドキュメント'20「クリスマスソング」は、私が、2004年から17年間追いかけてきた事件がテーマとなっています。17年間の取材をベースに、イギリスで元軍人や遺族を取材し構成した番組です。

NNNドキュメント(日本テレビ)はローカル局が全国の視聴者に向けて放送できる数少ない貴重な枠です。民放の良心とも呼ばれ50年の歴史を誇るNNNドキュメントは、私たちローカル局の制作者にとって、憧れでもあり生きがいでもあります。これまで15本を放送させて頂くことができましたが、この番組があったからこそ、モチベーションを保ちこの世界で続けてこれました。

またほとんど知られていない事実を掘り起こすという、地味で結果の出ないこのようなテーマを追いかけることを後押しし続けてくれた南海放送の皆さんに心から感謝しています。

今年、同テーマで第3作目となる映画の完成を予定しています。そしてその映画を携え、アメリカを中心に事実を伝えていきます。また地道な活動が始まります。