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プレスリリース

2015年度日本記者クラブ賞特別賞受賞 「伊東英朗ならびに南海放送『X年後』制作グループ」

弊社の「伊東英朗ならびに南海放送『X年後』制作グループ」(以下、「伊東ならびに制作グループ」)が、本日、平成27年度日本記者クラブ賞特別賞に選ばれましたのでお知らせします。

(伊東英朗:中央)

日本記者クラブ賞特別賞は、日本記者クラブ賞創設40年を機に2011年、より開かれた賞を目指して新設されました。原則として、クラブ会員以外の内外のジャーナリストやジャーナリズム活動に贈られ、ジャーナリズムの向上と発展につながる特筆すべき業績や活動を顕彰します。

今回の受賞は、特別賞創設後4件目の受賞です。「伊東並びに制作グループ」は、10年以上にわたり「第五福竜丸」をはじめとする多数のマグロ漁船の乗組員が被ばくしていた問題について取材・放送を続けています。今回は長年の取材活動・報道活動が評価されて受賞に至ったものです。

5月27日(水)に贈賞式が、6月3日(水)には伊東英朗による受賞記念講演会が、いずれも東京・日本記者クラブで開催されます。

【受賞理由】
伊東英朗ディレクターと制作グループは太平洋での米国の水爆実験による漁船被ばく問題を10 年以上も番組や映画を通じて追究している。地方民放局の厳しい制作条件下で、埋もれた事実を粘り強く掘り起してきた努力が高く評価された。

日本記者クラブとは
日本で唯一の「ナショナル・プレス・クラブ」。1969年、日本の主な新聞、放送、通信各社が自主的に結成。会員が負担する会費により運営し、政府からの財政援助は受けていないプレスによる非営利の独立組織。人々の「知る権利」に資するジャーナリズム活動の拠点。

日本記者クラブ賞特別賞受賞者
2012年度  福島中央テレビ報道制作局、石巻日日新聞
2013年度  山本美香(ジャパンプレス所属 故人)
2014年度  該当者なし


◆「伊東英朗及び南海放送『X年後』制作グループ」 活動実績
日本で唯一の「ナショナル・プレス・クラブ」。1969年、日本の主な新聞、放送、通信各社が自主的に結成。会員が負担する会費により運営し、政府からの財政援助は受けていないプレスによる非営利の独立組織。人々の「知る権利」に資するジャーナリズム活動の拠点。

1954年にアメリカが行ったビキニ水爆実験により、「第五福竜丸」をはじめする多数のマグロ漁船乗組員が被ばくしていた事実に迫る番組制作活動を、南海放送(以下、弊社)は、過去10年以上にわたり継続取材している。その取材の中心的人物は、南海放送のディレクター伊東英朗(以下、伊東)である。伊東は2004年から取材を開始、乗組員らへの聞き取りを地道に積み重ね、番組制作にあたってきた。

水爆実験による被ばくは、「第五福竜丸」のみならず太平洋沖合で操業していた日本のマグロ漁船のべ900隻も同様の被害を受けていたことが判明した。さらに放射性物質は大気中に拡散し、日本全土で死の灰が降り注いでいた事実を伊東は忠実に取材し、放送に繋げた。

こうした地道な努力が着実に実を結び、水爆実験による被ばくをテーマにした番組がシリーズ化された。弊社の系列局である日本テレビ系ドキュメント番組・「NNNドキュメント」での全国放送4回をはじめ、10本以上のローカル番組を制作した。

さらに、伊東の取材活動や弊社の番組制作活動は、埋もれかけた史実を掘り起こす形で静かなムーブメントとして広がった。2012年には、一連の集大成としてローカル民放としては異例のドキュメンタリ―映画『放射線を浴びたX年後』(以下、『X年後』)を制作した。地元松山・東京をはじめ全国での上映活動を実施し、200回を超える「小グループによる自主上映活動」は、約2万5000人を動員している。

このような一連の放送活動・報道活動が評価され、2014年に「第50回ギャラクシー賞・報道活動部門」大賞を受賞したほか、映画『X年後』は数々の受賞を獲得するなど、内外から高い評価を得ている。(以下、参照)また弊社は2014年11月、伊東の著書として10年以上にわたる取材活動や取り組みをノンフィクションで書き上げた書籍「放射線を浴びたX年後」を講談社から刊行し、3版を重ねている。

『X年後』 主な受賞歴
・第50回ギャラクシー賞報道活動部門 大賞
・平成25年度日本民間放送連盟賞特別表彰部門「放送と公共性」 最優秀
・第40回放送文化基金賞「放送文化部門」
・第1回グリーンイメージ国際映像環境際 大賞