南海放送が制作した『ラジオドラマ「うっちゃり横綱道 前田山英五郎」』が、第62回ギャラクシー賞上期選考のラジオ部門で入賞候補作品に選出されました。この番組は愛媛県出身では唯一の横綱・前田山英五郎の波乱万丈な人生をラジオドラマ化したものです。入賞候補作品から「大賞」「優秀賞」などが選ばれ、来年6月のギャラクシー賞贈賞式で発表されます。
また、同賞テレビ部門では『哀訴~棄てられた残留日本人妻たち』が奨励賞を受賞しました。この番組は戦後の韓国に捨て置かれた残留日本人妻(在韓日本人妻)の実態を明らかにしたもので、愛媛県出身の國田房子さんを中心に描いたものです。
ギャラクシー賞とは、NPO法人 放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために1963年に創設したものです。
※ラジオ部門...応募61本、4次選考/テレビ部門...応募175本、6次選考
※ギャラクシー賞贈賞式...2025年6月上旬開催予定
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『ラジオドラマ「うっちゃり横綱道 前田山英五郎」』
【放送日時】2024年5月26日(日)13時00分~14時30分
【スタッフ】
取材・脚本:江刺伯洋(南海放送)
ディレクター・編集:乗松佳洲彦
キャスティング協力:新名真裕美
【番組概要】
前田山英五郎。愛媛県唯一の横綱であるが、横綱時代の通算成績が24勝27敗と負け越しだったため"史上最弱の横綱"と言われたほか、場所中に日米野球を観戦し相撲界を引退させられたため"野球を見に行って辞めさせられた横綱"などとレッテルを貼られ、地元では前田山にマイナスのイメージを持つ人も多い。しかし、初めて相撲を海外に紹介し、外国人関取第1号の高見山を育てたり、引退セレモニーの為に女性力士を土俵に上げたり、相撲部屋に洋式トイレや洋式ベッドを導入するなど、角界のパイオニアで熱い人情家だったという事を知る人は少ない。番組では高見山や、地元で前田山と関わりのあった方々を取材した。伝統を重んじる相撲界で常識にとらわれず、革命的な事を数多く実現した前田山の本当の姿とは・・・ドラマ部分と現在の取材パートの両面から迫る。
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『哀訴~棄てられた残留日本人妻たち』
【放送日時】2024年5月30日(木)1時55分~2時55分
【スタッフ】
ナレーター:戒田節子・永野彰子
撮影:安庭慎也・玉井克典
構成:日笠昭彦
ディレクター:戒田菜美
プロデューサー:荻山雄一
【番組概要】
終戦前、朝鮮半島出身の男性と結婚し、その後韓国で暮らした日本人女性を「残留(在韓)日本人妻」と呼ぶ。その暮らしは想像を絶するものだった。愛媛県出身の國田房子さん(108歳)は「負けるもんか」を口癖に、食料や着る物、金銭など身銭を切って残留日本人妻たちの支援を行った。彼女たちを支え続けた108歳の記憶とともに、捨て置かれた日本人女性たちの足跡を辿る。