芋炊きは、愛媛県の秋の風物詩です。
他の都道府県では「芋煮会」とか「芋煮」と呼ばれることもあるらしいですね。
元々は愛媛県南予地方の大洲市が発祥の鍋料理らしく、里芋や鶏肉・こんにゃく・ゴボウなどの具材を甘じょっぱく煮込みます。これを河原などで大勢が集まり宴会を楽しむのです。
また、愛媛県内のスーパーでは秋になると、芋炊き用の具材がパックになったものや、芋炊きのスープなど芋炊きコーナーが見られます。
愛媛県は秋になると県内の南予地方を中心に各地で芋炊きが開催されますが、今回私は愛媛県松山市の重信川の出合橋下河川敷で毎年秋に開催される「出合の芋炊き」に行ってきましたのでご報告させていただきます。

※記事内容は2025年12月8日時点のものとなります。
内容や価格などは閲覧日により変更されている場合があるため、公式サイトをご確認ください。
【情報で愛媛を盛り上げる!愛媛においでたなもし!南海放送 RNBエンタメディア】
出合の芋炊きとは?(愛媛県松山市)

出合の芋炊きとは、愛媛県を流れる重信川の出合橋の下の会場でおこなわれる誰もが参加できる有料の芋炊きです。
「出合の芋炊き」と最初に聞いた時は、名前が「出合い」ですから、会場でお知り合いになる知らない人と一緒に芋炊きを食べて交流する?会なのかと思ったりしました。ですがそんなことは無く、出合橋の下で開催されるちょっと屋外バーベキュー場の様な野外食堂の雰囲気ですね。
私がお伺いしたのは平日の夕方だったので比較的空いていましたが、休日等は大人気で込み合うそうです。
出合の芋炊きの概要について

■出合の芋炊きの開催期間
令和7年度は 9月13 日(土)~10月25日(土)でした。
■出合の芋炊き開催時間
18:00~21:30
※小雨の場合は開催するとのこと
■開催場所
出合橋の下
■駐車場
無料駐車場完備
■主催
観光松山いも炊き会
協力 (公財)松山観光コンベンション協会
■芋炊きの料金
いも炊き1人前の料金
予約料金2,200円(令和7年の場合)
※当日午前中までに電話等で申し込みいただいた場合の料金。
※当日追加2,500円。
※材料が売り切れた場合人数追加は出来ない。
■その他
「唐揚げ」「焼き鳥」「焼きそば」「えだまめ」「オードブル」等々のサイドメニューあり。
■ビール、缶酎ハイ等のお酒もあり。
■出合の芋炊きは、基本電話予約のみで申し込みの様です。
芋炊き会事務所:(089)989-5506 FAX兼用
電話受付け時間:10:00~15:00
■詳細は出会の芋炊きWEBサイトでご確認ください。
下記が出合の芋炊きのWEBサイトになります。
出合のホームページ
出合の芋炊きの当日の様子
出合の芋炊き当日の参加について 駐車場
今回私は友人と2人で出合の芋炊きに参加しました。
車でお伺いしたのですが、ちゃんと専用駐車場もあり安心です。
駐車料金は無料でした。
さて、車を止めて芋炊き会場に向かいます。
駐車場へは、初めての方は分かりにくいかもしれませんので、WEBサイトにあった地図を掲載させていただきますね。
出合橋の入り口を越えて土手の下に駐車場があります。


出合の芋炊き会場です!
芋炊き会場に入るとすぐに受付がありました。
そこで名前を言い予約を確認してお金を払うのですが、色々と芋炊きのルール等が書いてありましたのでよく読んでから入りましょう。
ポップ等の手作り感が大変ヨキです。



さて受付を済ませると予約していた食材を受け取るのですが、そこで色々と食材や飲み物が販売されていて楽しい雰囲気になってきました!
下の写真を見ていただくと分かるのですが、ラインナップも多くどれも大変美味しそうです!
今回私と友人の2人は、
・芋炊きセット2人前
・締めのうどん2人前
・焼き鳥1人前
・おにぎり1人前
を予約注文してあったのでそれらを受け取り、その他飲み物をその場で購入しました。

下の写真にある「ざぶとん」の貸し出しは是非利用することをおススメいたします。
100円と安い割に、席で快適に座って過ごせました。

私たちの芋炊きの席へ
会場の前に来ると、芋炊き会場が一望できます。
出合の芋炊きWEBサイトに「小雨でも決行」と書いてありましたが、確かに橋の下なので多少雨が降っても開催できそうですね!
橋の下で芋炊き!テンションが上がります!すでにある程度のお客さんが芋炊き宴会をはじめていらっしゃいました。
私たちの席までは、係の方がコンロを持って誘導いただけます。
会場の舞台でイベントがある日には「水軍太鼓」「よさこい」「野球拳踊り※愛媛県松山市の夏祭りの踊り」「沖縄琉球太鼓」などが見れるそうです。

下の写真が「貸していただいたコンロと鍋」「芋炊きセット2人前+締めのうどん2人前」「焼き鳥1人前」「おにぎり2人前」の全容となります。

下の写真が、私たちの芋炊き席の様子です。
右に移っている黒い台は、私の家からキャンプ用のキッチン台を持ち込みました。
これが意外と便利で活躍してくれました!
キャンプ用の低いテーブル等を持ち込んできている方も多かったです。
写真にあるプラスチックのお皿や割りばしは芋炊きの料金内で人数分いただけます。

下の写真の様に、芋炊き会場は最初からお客さんが利用する区画が分かれており、区画ごとににコンロが置いてあります。
隣のお客さんとの間もある程度距離があり、気持ちよく芋炊きを食べることができました。

なんとラッキー!芋炊き会場から満月を見る!
芋炊き会場から空を見上げると、なんと綺麗なお月様が!
スマホで調べてみると、その日は偶然満月でした!
私と友人は、こうこうと光輝く満月を見ながら芋煮を食べるというラッキーに恵まれました!


さてお鍋に火を入れます。芋炊きの開始です!
お借りした鍋には最初から汁が入っているので、鍋に具材を入れ芋炊き開始です。
うどんは後で入れましょう。
すると鍋がグツグツしてきて、美味しそうな具材が煮込まれてきました!
下の写真が私たちが予約注文した、芋炊き2人前とうどんセットの全容です。
具材には里芋、椎茸、にんじん、牛蒡、こんにゃく、ねぎ、タコ、鶏肉、とり団子、揚げ豆腐、じゃこ天、うどんが入っており贅沢です!
なんとタコも入っています!
出汁は伊予名産花かつをと昆布、しいたけでとったコクのある出汁とのこと。


芋炊き完成!屋外で食べる芋炊きは美味しい!!
火が通り完成した様なので、芋炊きを食します。
出会の芋炊きは具材も大変豊富で美味しい!
屋外というのもたまりませんね!
今年の秋は温かいので、会場では大変快適に過ごせました!


芋炊き会場でまったりタイム
会場を見渡すと、みなさんお酒等を飲みながら大変盛り上がっています!
ですが酔ったからといって大声を張り上げる様な方もいなく、大変気持ちの良い食事ができました!秋の夜長に最高の夜になりました!


さて芋炊きも綺麗に食べ終わり
最後はうどんも入れて食べるとお腹いっぱいです。このあと汁も残さず全て食べさせていただきました。鍋は下の写真にある通りセルフで片づけます。
これで芋炊き終了です、ご馳走様でした。


愛媛県松山市の「出合橋」と「出合大橋」の周辺について
出合橋は愛媛県の松山市と伊予郡松前町をつないでいます。
出合橋付近の橋は並んですぐのところに3本あります。
・芋炊き会場の上にかかる出合橋、
・大きなで橋である出合大橋
・出合橋鉄橋(であいばしてっきょう)※伊予鉄郡中線の鉄橋
芋炊き会場の出合橋下付近には、松山市のちょっと寄りたい名所もあります。
芋炊きにお出かけの際は是非お立ちよりくださいね!
出合橋の詳細について


出合橋は愛媛県松山市の県道326号線を通る橋で、橋下に流れる川は重信川です。
昭和初期に交通量の増加に対応するため、コンクリート製の橋に架け替えられました。
出合橋(であいばし)という名前は、その橋が架かる場所が重信川と石手川という2つの大きな川の合流地点に架かっていることに由来しているそうです。
ですので橋の名前は、文字通り二つの川が出合う場所であることが元になっています。
かつてこの場所は「出合の渡」と呼ばれており明治時代末期までの橋の無い頃は渡し舟が往来していたのですね。この辺りは松山市の名所の1つだったのです。
(すごくおすすめ)私が大好きな出合橋陸橋付近の古いトンネル




伊予鉄郡中線の鉄橋である出合橋鉄橋の松山市側のすぐ下に、写真の様なトンネルが存在します。
ネットでこのトンネルを検索したのですが何も情報が無く、このトンネルの名前は無いのかもしれませんが、私はこの古めかしいトンネルの雰囲気が昔から大好きです。
トンネルの壁はレンガが見えており、かなり古くに作られた風です。
トンネルの下からは、なんと写真の様に伊予鉄郡中線の線路がむき出しで見えるのです!
伊予鉄の電車を待って上記の写真を撮ってみましたが、何か大変特をした様な眺めの気分になる場所です。
ある程度の速度で走る電車を真下からそのまま見える場所はそう無いのではないでしょうか?
伊予鉄のレトロな橋と言えば松山市内の伊予鉄横河原線の煉瓦橋が有名ですが、この橋も情緒では煉瓦橋に負けていない気がします。
出合橋付近と正岡子規 俳句碑について


出合橋のたもとの松山側、余戸南には子規の句が刻まれた句碑が建てられています。
この辺りの風景は、正岡子規の句にも詠まれています。
若鮎の二手になりて上りけり 正岡子規
この句は、題名が「出合」です。晩年東京に移った子規が、故郷松山の重信川と石手川が合流する早春の景色を懐かしく思いながら詠んだものです。
この「二手」というのが重信川と石手川のことなのですね。
この句碑は愛媛県最初の句碑だそうです。
出合の芋炊き会場から歩いて数分なので、芋炊きの参加時には是非立ち寄ってみたい場所です。
出合橋付近と水原秋桜子 俳句碑について

正岡子規の句碑のすぐ横に水原秋桜子の俳句碑もあります。
水原秋桜子(みずはらしゅうおうし)は、大正から昭和にかけて活躍した俳人であり、医学博士でもありました。高浜虚子の「ホトトギス」にも参加しました。
名前は秋桜子ですが上記の様に(しゅうおうし)と読み男性です。
樗さけり故郷波郷の邑かすむ
おうちさけり こきょうはきょうの むらかすむ
この句は、秋桜子が1952年(昭和27年)5月に松山を訪れた際に、松山城から石田波郷(いしだはきょう)と重信川下流の余戸を見ながら詠んだものです。
昭和13年に架橋された旧出合橋の親柱(おやばしら)

昭和13年に架橋された旧出合橋の親柱が句碑のかたわらに残されています。
これは松山市の歴史と文化を伝える貴重な遺物です。
この親柱は、かつての出合橋の面影を今に伝えるもので、これも上記の句碑のすぐ隣にあります。この辺りを散策する時は是非見てくださいね!
出合大橋の詳細について


出合大橋は片側2車線の国道56号を渡る大きな橋です。
松山市民にとって「松前町のエミフル松前(巨大ショッピングセンター)に行く時渡る大きな橋」
と言えば誰でも思い浮かぶのではないでしょうか?
昭和54年(1979年)に現在の新しい橋がかかったとのことです。
出合の芋炊きはこの「出合大橋」の下では無くて、隣の「出合橋」の下なので注意してくださいね。
重信川の詳細と名前の由来について


愛媛の母なる川の1つである重信川は、松山市民達の憩いの場になっています。
松山平野を潤す一級河川で、昔は「伊予川」と呼ばれ氾濫を繰り返す暴れ川でしたが、江戸時代に加藤嘉明の家臣足立重信が大規模な治水工事を行い、その功績を称えて「重信川」と改名されました。それ以来重信川と呼ばれているのです。
重信川の両脇には自転車専用道路等もあり、愛媛県が推奨する絶好のサイクリングロードになっています。
愛媛県民はみんな大好き、ゆるキャラの「みきゃん」も重信川をサイクリングです。


出合の芋炊きあとがき

さて、出合の芋炊きの記事は如何でしたのでしょうか?
私としては、楽しすぎて食材の写真等がブレブレだったのがちょっと後悔です。
皆様に出合の芋炊きの雰囲気は伝わりましたでしょうか?
私実は屋外の芋炊き参加は幼少時代だけで、ものすごく久しぶりに参加させていただいたのですが、感想は「控えめに言っても最高!!」でしたよ!
是非皆様も2026年令和8年の秋になりましたら河原の芋炊きにご参加ください!
「愛媛って素晴らしい!」と思うこと間違いないです!!
愛媛県内の芋炊きでは、大洲の芋炊きも大変有名ですので是非WEBサイトをご覧ください。
2025年度 大洲のいもたき開催のお知らせ | 大洲市公式観光情報【VisitOzu】


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