愛媛県には、江戸や明治から続く老舗の蔵元が多く集まっています。
それぞれが丹精込めて製造する地酒はどれも美味で、一級品ばかりです。
また、愛媛県は「じゃこ天」や「かまぼこ」など海を臨む県ならではの海の幸の特産品の宝庫であり、たちまち日本酒が恋しくなる食べ物が大集合しています。
今回、おつまみや和食の横に並べたい有名な地酒をいくつか紹介し、人気のポイントに迫っていきたいと思います。
※記事内容は2024年2月25日時点のものとなります。
値段やキャンペーンなどは閲覧日により変更されている場合があるため、公式サイトをご確認ください。
愛媛の地酒11選
1. 石鎚(石鎚酒造株式会社)
愛媛県の中部には、石鎚山(いしづちさん)と呼ばれる霊山があります。
そこから名前の取られたこの「石鎚」は、辛口度の高さから和食によく合い、愛媛の地魚との組み合わせが美味しいなど高評価です。
食事を楽しみながら、爽やかな石鎚山にも思いを馳せられるのは、個性的な魅力と言えるでしょう。
また、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」を始めとした鑑評会において、プレミアム大吟醸部門や純米部門の金賞を何度も獲るなど、実績も確かです。
石鎚酒造株式会社のWebサイト:https://www.ishizuchi.co.jp/
2. 梅錦(梅錦山川株式会社)
明治時代から続く歴史ある酒造「梅錦山川株式会社」で製造される日本酒です。
軽い喉越しの純米酒が多く、淡白な白魚との相性が良いと高評価です。
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2017」にて、「梅錦‐つうの酒(吟醸酒)‐」が金賞を獲得し、それが含まれたギフトも人気です。
梅錦山川株式会社のWebサイト:https://www.umenishiki.com/
3. 雪雀(雪雀酒造株式会社)
雪雀酒造株式会社は大正時代から続く老舗で、昭和から平成にかけての鑑評会で幾度も金賞を受賞しました。
口噛み酒がテーマの昔話「すずめの酒造り」に因んだ可愛いネーミングで、現在でも親しまれています。
大吟醸も純米酒も、フルーティーな香りや甘みが感じられ、口当たりが良いことから女性人気が高いです。
雪雀酒造株式会社のWebサイト:http://yukisuzume.com/
4. 京ひな(酒六酒造株式会社)
「京ひな」は、酒六酒造の初代と懇意だった京都の僧がこのお酒を褒めたこと、またその日がひな祭りだったことが名前の由来となっています。
素敵なエピソードも相まって、地元でもとても大事にされているお酒です。
特に大吟醸は、気持ちの良い辛口や癖のないさっぱりした後味で、お刺身との相性が抜群と高評価です。
酒六酒造株式会社のWebサイト:https://sakaroku-syuzo.co.jp/
5. 伊予賀儀屋(成龍酒造株式会社)
成龍酒造は、酒造りに必要な水や米を全て地元産で揃えるというこだわりを持っています。
例えば、水は「日本の名水百選」に含まれる愛媛県西条市の「うちぬきの湧水」という究極の軟水を使い、米も「松山三井」や「しずく媛」など愛媛で育てられるものばかりです。
それらの水や米を「地元への恩返し」として活用しています。
優しい気持ちで造られるお酒はどれも米の旨味が効いていて美味しいですが、中でも「伊予賀儀屋」は食事をしながらお酒を飲むことを前提とした、すっきりした繊細さで人気が高いです。
オンラインショップでは、「伊予賀儀屋おためしセット」として3本入りのものを購入することができます。
1年のうち春と秋の2回のみに限定されるので、時期を見て是非購入してみてください。
成龍酒造株式会社のWebサイト:https://www.seiryosyuzo.com/
6. 虎の尾(西本酒造株式会社)
西本酒造は何と江戸時代から続いており、創業当初から変わらないのが清酒「虎の尾」です。
お百姓さんたちの労をねぎらうために振舞われた当時のエピソードと重ねて飲めば、激務の後の身体により染み渡るでしょう。
疲労を取ってくれるような、少し濃い甘さが特長です。
西本酒造株式会社のWebサイト:http://toranoo.com/
7. 日本心(武田酒造株式会社)
日本心(やまとごころ)の名は、武士道にも通ずる「大和魂」が由来になっています。
日本人が古くから重んじる勇敢さや清廉潔白さがモチーフの、力強い日本酒です。
名前こそ男らしく勇ましいですが、濃い辛口の後にしっかり甘みがやって来るので、優しさや飲みやすさも感じられます。
飲むほどに癖になる純米酒です。
武田酒造株式会社のWebサイト:https://www.yamatogokoro.co.jp/
8. 銀河鉄道(千代の亀酒造株式会社)
千代の亀酒造は時間と手間を存分にかけ、小さな酒造ながらこだわりを込めた酒造りを行っています。
醪(もろみ)には常にクラシック音楽を聴かせたり、1枚1枚手作業で袋に入れたり、2日もかけて丁寧に搾ったり、特別な接し方を徹底しているのです。
そうやって大事に造られたお酒はどれも素晴らしく、特に代表銘柄である「銀河鉄道」は、澄み切った爽やかさで大人気です。
程良い甘さで飲みやすく、更にはお刺身などの魚とも相性が良いと褒める声が多くなっています。
千代の亀酒造株式会社のWebサイト:https://www.chiyonokame.com/
9. 城川郷(中城本家酒造合名会社)
中城本家酒造は、明治時代の創業当初は素人集団での経営でしたが、丁寧な酒造りを徹底したことで評価されていったという歴史があります。
今でも、これまで日本酒に興味がなかった・縁がなかった人にも楽しんでもらえるような次世代の酒造りを目指しており、探究心は失われていません。
代表銘柄である「城川郷(しろかわごう)」は、甘みと酸味のバランスが良く、コクもあって特に絶賛されています。
「驚くほど美味しい」「熟成感が最高」との声もあり、日本酒に興味を持つのに充分な力があるお酒です。
愛媛県酒造協同組合Webサイトの中城本家酒造紹介ページ:https://www.ehime-syuzou.com/kuramoto/31/
10. 華姫桜(近藤酒造株式会社)
近藤酒造は、新居浜市にある小さな蔵元で、県内唯一の女性杜氏がいることで有名です。
「華姫桜」は、そんな近藤酒造の代表銘柄で、国の花である「桜」と愛媛県の「姫」、華やかさを意味する「華」をそれぞれ取った、美しいネーミングが印象に残ります。
名前から連想する華やかさの通り、フルーティーさや旨味がしっかりあり、食事にも合うように後味の爽やかさも大事にされています。確かな美味しさから、全国新酒鑑評会で何度も金賞や優等賞を受賞している一級品です。
近藤酒造株式会社のWebサイト:https://www.kondousyuzou.com/
11. 道後蔵酒(水口酒造株式会社)
水口酒造は、松山市・道後地区唯一の酒造として長く親しまれてきました。
「道後蔵酒」は軽い口当たりと淡麗な味で飲みやすく、お寿司などにも合うため、日本酒独特の風味が苦手な人や、初心者にもおすすめの銘柄です。
道後温泉近くのコンビニやギフトショップにも置いてあり、旅行の思い出として比較的簡単に購入できます。
水口酒造株式会社のWebサイト:https://www.dogobeer.co.jp/
愛媛の地酒11選のまとめ
以上、愛媛県内で有数の酒造と、そこの代表銘柄を11に絞って簡単に紹介しました。
いずれも鑑評会での金賞獲得や、長いもので江戸・明治時代から続く歴史の長さなどから、超一流であることが分かります。
「雪雀」や「日本心」、「華姫桜」のように、各お酒の名前の由来やエピソードを見つけるのも楽しいですし、地元産の水や米しか使わない、醪(もろみ)にクラシック音楽を聴かせるなど、各所製造方法にも様々なこだわりがあり、それを知ったうえで堪能するとより美味しく思えるでしょう。
また、どれも等しくお寿司などの和食と良く調和するのも、海の幸が多い愛媛県では嬉しいポイントです。
これらの地酒は、現地の居酒屋やギフトショップで出会うのももちろん期待できますが、なかなか出向く時間のない方には、各酒造のオンラインショップがおすすめです。
中には、通年用意されているわけではない貴重な銘柄もあるので、是非度々チェックして、愛媛の美味しい地酒のお気に入りを沢山作ってください!