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防災句会ライブ選句結果

『防災にまつわる俳句』選句結果

1時間目 国語「防災句会ライブ」に向け多くの方から事前投句をいただいておりました。本来は当日のイベントで入賞結果を決定させていただく予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けやむなく中止となりましたので、今回は最優秀1句と優秀六句を俳人家藤正人が独自に選出させていただきました。入賞者の皆さまおめでとうございます!
入賞者には南海放送より賞品を発送させて頂きます。

☆最優秀☆

てんでんこ逃げよ春草ふんづけて  うめ子

【選評】前半の八音、後半の九音に分かれた句跨がりの型です。「てんでんこ」とは三陸地方に伝わる言葉。「各自」や「めいめい」を意味するそうです。てんでばらばらに、とにかく己の命を守るために逃げよと呼びかける声。一声が響くやいなや、どっと駆け出す多くの人の足。その足下の映像だけを捉えた「春草ふんづけて」の臨場感と疾走感。「ふんづけて」と切れのない形で余韻を残す技術も確かです。嵐のように人の去ったあとには春草の滲む緑や青苦い香りもありましょう。

◎優秀六句◎

寒昴村二人目の防災士  穂積天玲

【選評】防災士の原則は「自助」「共助」「協働」。専門の研修を受け、資格と技術を取得した人間が防災士となります。冷たい寒昴を頂く「村」。有事の際に互いを助け、守りあうべき小さな共同体はいったいどんな土地にあるのでしょう。星の冴え冴えと見える山間かもしれない。そんな我が村を守るべく認められた「二人目の防災士」の凜とした力強さが「寒昴」と響き合います。

スリッパをかたわらに余震の蒲団  或人

【選評】地震大国である日本。震災の恐怖を覚えている人も多いことでしょう。夜間の地震は特に恐ろしい。寝ていてもわかるくらいの揺れにハッと覚醒する意識。すわ一大事かと身構えるものの、なんとか収まる揺れ。しかし余震を警戒してスリッパをかたわらに構えたまま、再び眠りにつく作者。「蒲団」の外は冷たい冬の寒気が満ちています。どうか無事に朝を迎えられるようにと祈る冬の夜。

増水の川見たいほう着膨れて  越智空子

【選評】あまりにも率直な上五中七を引き受けて季語「着膨れ」が愉快。この大雨で川が増水している。危ないんじゃないか、様子を見に行った方がいいんじゃないか、ぜひ見に行こう。そんな無鉄砲な会話があったかなかったか、連れだって行く「川見たいほう」は見事な着膨れ姿で登場。あんただけしっかり備えてるくせに、私は無防備に連れていかれて...そんな呆れの呟きも聞こえてきそうで。

防災リュックに花びらあの日忘れぬやう  花紋

【選評】俳句では「花」とは桜のこと。「花びら」は桜の花びらです。「あの日」を忘れぬよう、誓いと戒めのようにリュックに残したままの花びら。私は2011年3月11日、東日本大震災を思いました。日本人の記憶に深く刻まれた「あの日」失われた命と、助かった命と。上五大胆な字余り「防災リュック」はずしりと重い。その重さはいつかくるかもしれない危険から我が身と他人を助ける重さなのです。

国が無くなると子が言う震災忌  真帆

【選評】恐ろしい刃物を突きつけるような台詞にギクリとします。「震災忌」は過去の震災の教訓から学び、将来起こる災害へと備える意識を新たにする日でもありましょう。いつか起こると言われる南海トラフ地震は「国が無くなる」規模かもしれない。飾らない子の言葉に、安穏と日々を生きる己を戒めるかのような響きがあります。

五日はや食べて買い足すカップ麺  ゆすらご

【選評】俳諧味のある一句ですが、はたしてこの句を防災の一句として推していいものか(笑)。正月の料理にも飽きて違う味を求め始める「五日」。そうだ、防災用に買い置きしていた「カップ麺」があった......と手を着ければあっという間になくなってしまう防災の備え。また補充しておかなくちゃ、と買い足してもまた食べてしまうかもしれないなあ。愚かにも愛しい人間味を反面教師として。

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