*アジアテレビジョンアワード2003 グランプリ受賞*
・・平成15年12月5日・・

アジア最大のテレビ番組コンペティション『アジアテレビジョンアワード2003』(アジアテレビ賞・シンガポールにて開催)が12月3日開かれ、南海放送制作のテレビ番組『クマガイ草〜小さな村の小さな奇跡の物語〜』(2002年5月初放送)が「ドキュメンタリー番組部門」で第1位・グランプリを受賞しました。(昨年の受賞は中国・上海TV 『MOTHER』) この『アジアテレビジョンアワード』はアジア14カ国から1300を超えるテレビ番組が参加。ドキュメンタリーやドラマ、アニメーションなどのジャンルで審査が行なわれるものでアジアのテレビコンペティションとしては最大のものです。
 『クマガイ草』は愛媛県・別子山での老人と花にまつわる出来事を丹念に追ったドキュメンタリーで「人間賛歌・自然賛歌として出色のドキュメント」との評価を頂きグランプリを受賞しました。
 国内の番組がドキュメンタリー部門でグランプリを受賞するのは初めての事です。
 また、ローカル放送局のグランプリ受賞も初めての事です。

Asian Television Awards 2003

Winner

 Best Documentary (30 minutes or more) Kumagaiso-A Tiny Miracle in a Tiny Village.

RNB Television

 

  受賞スピーチ中の寺尾ディレクター
この受賞式の模様はアジア11ヶ国で放送されました。
英語版スタッフの合田正美さん(ISA)とご主人でナレーターでもあるケビン・マーティンさん


*番組のごあんない*
・・再放送は終了しました・・

人口270人、西日本一小さな村・宇摩郡別子山村。(2003年4月1日から新居浜市別子山)この小さな村に40年以上に渡って幻の高山植物「クマガイ草」を咲かせ続けている老人がいる。近藤清さん、92歳である。元鉱山労働者であった近藤さんは昭和48年、別子銅山筏津坑の閉坑以後も別子山村に残り、この花を育ててきた。かつては1株だったクマガイ草も今では400株にまで増えてきた。寒い夜には霜を溶かす為の焚き火を深夜まで行うなど慈しみ育てた近藤さんのクマガイ草。その花が開花するのは毎年4月末から
5月始めのわずか2週間。この2週間に近藤さんのクマガイ草を見るために別子山村を訪れる人の数は3000人近く。人口270人の小さな村に訪れる「小さな奇跡」である。
番組では幻の高山植物「クマガイ草」と92歳、近藤清さんの命の交流を温かく描きながら今、私達が失いつつある大切なものをしみじみと訴えるヒューマンドキュメンタリー番組。
平成14年日本民間放送連盟賞優秀賞、平成14年高柳記念賞受賞。

 

《出演》
 近藤 清さん(92歳)、近藤家のみなさん ほか
《スタッフ》
 プロデューサー 大西 康司
 ディレクター 寺尾 隆
 撮影 武智 和志 、三本 靖二、窪田 英司、安庭 慎也
 ナレーター 永江 孝子


*ディレクターよりごあいさつ*

 昨年、制作した『クマガイ草〜小さな村の小さな奇跡の物語〜』。92歳の近藤 清じいちゃんと小さな山草の40年のいのちの物語が各方面で高い評価を頂きました。連盟賞テレビエンターテイメント部門優秀賞、JAMCO推薦番組に選定、高柳記念賞、ギャラクシー賞(上半期)入賞。
ローカル局の制作者にとって全国レベルでこのように評価してもらえることは何よりも励みになります。

 この番組は一番に、じいちゃん(あえてじいちゃんとさせて頂きます)と近藤家の皆さんの魅力による番組です。決して派手なキャラクターでは無いのですが、全てを許して生きてきたようなじいちゃんのあの笑顔は万人を惹きつけます。私たちも、じいちゃんの笑顔が取材のこころの支えでした。そして近藤家の縁側…、そこは家族の皆さんの思いやりとあたたかさに満ちた空間でした。『クマガイ草』が評価頂けたのもじいちゃんと近藤家のみなさんの人間味あふれる生き方を感じてもらえたからだと思います。
別子山村という過疎の小さな村のこの物語は、ともすると見逃してしまう物語です。そんな小さいけれど輝きに満ちた物語を掘り起こしてゆくことがローカルの制作者の使命のように思います。

(南海放送 寺尾 隆 )

 

*受賞リスト*
ありがとうございました。

■日本民間放送連盟賞(NAB Awards2002)
エンターテイメント部門優秀賞

日本民間放送連盟賞は、日本民間放送連盟の会員である放送事業者を対象に毎年1回実施され、優れた作品を表彰している。『クマガイ草』は、エンターテイメント部門にエントリー、中四国地区16本のなかで最優秀を獲得し全国で優秀賞となった。
  中四国審査会において、審査員の作家の下重暁子氏は「クマガイ草と近藤さんの命の重なりが秀逸。映像美にも感動した。」
また放送批評家、松尾羊一氏は「クマガイ草は、脱"ジャンル"の極みであり、あえて言うなら映像民話であり大人の寓話である。」と激賞。

■ギャラクシー賞 優秀賞
 ギャラクシー賞は「放送批評懇談会」が日本の放送文化の質的向上を目的に優秀番組を顕彰するために1963年に創設された。賞の決定は第3者に委託せず放送批評懇談会の会員が一貫して審査にあたり、賞の独自性を保っている。その性格と質の高さから「日本のエミー賞」といわれ、日本では最高峰の賞の一つである。またNHK、民放各社、BS、CSから出品される200本近くの作品がノンジャンル(ドキュメンタリーに限らずドラマ、バラエティーなど全てのジャンルを含む。)で競うため最難関の賞でもある。
 クマガイ草は上期の審査に応募、第5次にまで渡る審査を勝ち抜きギャラクシー賞入賞が決まった。(入賞は7作品。中にはNHKスペシャル、名古屋テレビ開局40周年記念ドラマなども。)
 第40回のギャラクシー賞テレビ部門は2002年度1年間に放送されたNHKと民放のドラマ・ドキュメンタリー・エンターテイメント等のエントリー番組200本の中から14本の入賞番組が4月末に決定。5月30日(金)に開催された贈賞式にて大賞1本、優秀賞3本、選奨10本が決定、表彰され、『クマガイ草』は「人間賛歌・自然賛歌として出色のドキュメント」との評価を頂き優秀賞を受賞した。

■高柳記念賞(最優秀)
「テレビの父」と呼ばれた故・高柳健次郎氏(大正15年に世界で初めてブラウン管でのカタカナの「イ」の字の受像に成功、その後家庭用ビデオレコーダーの基本原理を開発)の私財をもとに設立された高柳記念財団が昭和60年から毎年優れた放送番組を選定。 「クマガイ草」は、そのグランプリにあたる高柳記念賞を獲得した。過去17回、高柳記念賞を受賞したのはNHKスペシャルなどキー局の大型番組が多く、ローカル局の受賞は珍しい。
事務局からは、「近藤さんと花のいのちの物語に審査員一同大変感動いたしました。」との言葉を頂いた。

■JAMCO(放送番組国際交流センター)
平成14年度国際版制作番組に選定

JAMCO(総務省と外務省の共管財団法人)は日本と世界各国との相互理解を促進するために毎年日本の優れた番組を選定し、国際版の制作を行っている。平成14年度はNHK、民放各社から81本のエントリーがあり、最終的に6本が選定されそのうちの1本に「クマガイ草」が選ばれた。
その選定理由は「日本人がいきいきと描かれており老人と花のいのちの交流が言葉を越えた説得力を持つ。戦後日本、そして日本人の歩みが物語を通じて理解できる。」
なお、NHKの主催するABU賞(アジアの番組コンクール)にも民放連の審査を経て日本の民放の代表番組としてエントリーされた。

 


*ギャラクシー賞 優秀賞 受賞
*
・・平成15年5月30日・・

 放送批評懇談会が主催する第40回「ギャラクシー賞」の審査で、南海放送が制作した『クマガイ草〜小さな村の小さな奇跡の物語〜』(2002年5月29日放送)がNHKを含む200番組が参加して行われたギャラクシー賞で優秀賞(3番組)を受賞しました。
「ギャラクシー賞」は放送批評懇談会(会長:清水英夫・理事長:志賀信夫)が日本の放送文化の質的な向上を願い優秀番組・個人・団体を顕彰する為に1963年創設して以来、放送批評懇談会の会員が一貫して審査にあたり賞の独自性を維持している日本で最も権威ある番組コンクールのひとつです。第40回のギャラクシー賞テレビ部門は2002年度1年間に放送されたNHKと民放のドラマ・ドキュメンタリー・エンターテイメント等のエントリー番組200本の中から14本の入賞番組が4月末に決定。5月30日(金)に開催された贈賞式にて大賞1本、優秀賞3本、選奨10本が決定、表彰されましたが、『クマガイ草』は「人間賛歌・自然賛歌として出色のドキュメント」との評価を頂き優秀賞を受賞しました。


*寺尾ディレクター↑ 

ギャラクシー優秀賞

南海放送株式会社殿

クマガイ草〜小さな村の小さな奇跡の物語

西日本一小さな山村で 絶滅の危機にある「クマガイ草」を40年間育て続ける近藤清さんを追いました 花作りへのやさしい姿勢と全国から集う人々との交流 自然讃歌・人間讃歌として出色のドキュメントといえます

2003年5月30日

放送批評懇談会
理事長 志賀信夫

 

*ごあんない*
じいちゃんのクマガイ草を見に行こう


クマガイ草の見ごろは、4月下旬から5月上旬です。
ぜひ別子山村まで、足をお運びください・・・。

愛媛県別子山村役場から瓜生野方面へ右折、「ゆらぎの森」に向かって行けば、じいちゃんのクマガイ草が咲いています。